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エンジン内部洗浄 [about My B3]

B3 at STR.jpg横浜市にあるメンテナンス・ショップ、STR
その店は細い路地を入った住宅街の奥にあり、「ショップ」というよりはむしろ「ガレージ」といった趣。
いや、或いは「秘密基地」と呼ぶのが最も近いかもしれません(笑)。
予約時間よりだいぶ早く到着したのですが、すぐにエンジン洗浄作業を開始してくれました。

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一口に「エンジン内部洗浄」と言っても、世の中にはいろいろあるようです。
マクドナルドでハンバーガーを頼むと必ずマックフライポテトを勧められるように(?)、大手のカー用品店でエンジン・オイル交換を頼むと必ず勧められるのがフラッシング。
オイル交換時にフラッシング・オイルを投入し、アイドリングで数分間洗浄/排出するヤツですね。
コストも低く最もポピュラーかと思われますが、私はやったことがありません。

その他に私が知っているのは、専用の機械を用いた内部洗浄。
ホースでエンジンと繋いで洗浄液をぐるぐると循環させ、機械側のフィルターで汚れを濾す仕組みのようです。
STRが提供するエンジン内部洗浄サービス「REVO EXE」もこのスキームなのですが、その施工方法が決定的に違うとのこと。
通常の機械式フラッシングがエンジンを停止またはアイドル状態で行うのに対し、REVO EXEは段階的にレブ・リミットまでエンジンを回して内部を洗浄するのだそうです。
つまり走行時と同様の流速および温度で洗浄オイルがエンジン内部を駆け巡るため、汚れも良く落ちるとのこと。
担当の方が「洗濯でも水よりお湯のほうがキレイになりますよね」と言っていたのが印象的でした。
また高温で洗えるということは、効き目の弱い洗浄液を使用できるということでもあります。
実際にSTRで使用している洗浄液は「洗浄成分をちょっと強くしたエンジン・オイル」といったもののようで、シール類やガスケットなどへの影響はまず無いということでした。
ふむふむ、なるほどねぇ。

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ま、能書きはこれぐらいにして作業を眺めてみます。
最初に行われたのが予備洗浄。
機械には繋がず洗浄オイルをエンジンへ投入し、イグニッション・オン。
メカニックの方が真剣な面持ちでE4/6型エンジンをレーシングさせていきます。
低回転域から始めて徐々に回転を上げていき、レッド・ゾーンまで。
ボンネットを開けているため、エンジン・サウンドとエグゾースト・ノートが天井の高いガレージ内に谺します。

続いて燃料系の洗浄です。
燃料ポンプを止め、フューエル・ラインの途中からガソリンと混合した洗浄剤を注入。
15分ほど放置して汚れを溶解してからエンジンを回し、インジェクターからバルブ周辺までをキレイにするのだそうです。

最後がオイル・ラインの循環洗浄。
エンジン上部のオイル投入口と洗浄機をホースで繋ぎ、排出口も同様に接続。
メカニックの方が再びアイドリングからレッド・ゾーンまでエンジンを回し、洗浄オイルを循環させています。
最後に洗浄オイルを抜き、普通のエンジン・オイルと鏡面加工剤を投入、フィルターを装着して作業完了。
洗浄機の濾過器を見てみると、真っ黒とまではいかないもののコゲ茶色の汚れがかなり付着しているようでした。

ちなみに洗浄終了後に入れた10W40のエンジン・オイルは、いわば暫定版。
鏡面加工剤を定着させ、かつエンジン内部に残った洗浄液を洗い落とす役目があるので、600-1,000kmを目安に交換してくださいとのことです。
その間も普通に走って問題ないと言われましたが、念のため高回転域を使うのは次のオイル交換まで待つことにしました。
ハイウェイ走行なども考慮して、自主規制値を4000rpmと定めます。

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約2時間の施工を終えてSTRを後にし、混雑した夕暮れの一般道へ。
いよいよ亀甲・・・いや、4000回転縛りの「焦らしプレイ」が始まりました(汗)。
走り出してすぐにエンジン音が小さくなっているのに気がつきましたが、これは新品のオイルに換えたときに毎度受ける印象です。
それよりもとにかくビックリしたのが、エンジン・ブレーキがちっとも効かなくなったこと。
前が空いた下り坂で4速から3速に落としてみても、B3は「クラッチ繋いでないんじゃないか」ぐらいの勢いでスーッと下っていくのです。
いや、魂消ました。

翌日は、家族を乗せて南房総へ。
空いている首都高速湾岸線から東京湾アクアラインを走りました。
焦らしプレイ中、かつ家族帯同ですので終始「タクシー・モード」での走行でしたが、エンジンは本当に軽く回るようになった印象を強く受けました。
エンジン・ブレーキの効かなさはもう笑っちゃうほどで、0Wオイルへの交換直後でもこれほどまでに効かなかったことはありませんでした。
しかも今入っているエンジン・オイルは、新品とは言え10W40。
この粘度指数でこの軽さとは、正に驚きです。

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ということで「焦らしプレイ+暫定オイル」の現状においても、エンジン内部洗浄によるフリクションの低下は大いに認められました。
今のところパワー感やトルク感が増したとは言えませんが、自主規制の4000rpm以内でも明らかに回転計の針が軽く上がっていくのがわかります。
いやはや、大したもんですREVO EXE。
これで高回転域まで回してみたらどうなるのか・・・。
もう早いとこ600kmを済ませてエンジン・オイルを交換し、B3を普通に走らせたくって仕方がありません。
⇒正に、「焦らしプレイ」ですね(悶)。

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さて、想いは次のオイル交換に飛びます。
もう十分以上に軽いエンジンとなっているわけですから、バランスを考えて10W50を入れるのが吉かと思います。
しかしせっかくここまでロー・フリクション性能を獲得しているのですから、さらに0W40を入れて軽さと伸びを徹底的に追求してみるのも面白そうです。
うーむ、どうしようか・・・。

・・・ってなワケで、REVO EXEのおかげで次のオイル選びがますます悩ましいものになってしまいました(笑)。
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