SSブログ

GT2007[4]9月6日(木):長野県→岐阜県 [drive/touring]

関東地方に接近する、台風9号。
山を隔てた信州の地にもその影は忍び寄ってきており、南伊那の空からは時折雨が落ちてきます。
ただそれは「ホントに台風来てるのか?」といったレベルであり、ドライビングを中止せざるを得ないようなものではありません。
しかしやはり「絶景のワインディング・ロードを走る」と言うワケには行かないでしょうから、今日はいつも以上にのんびり走ることとしました。
宿の露天風呂に入り、朝食をたんまり食って出発です。

昨日に引き続き、R152を北上。
すぐに「鹿塩温泉」の看板を目にし、右折。
物産直売所で、目当ての「山塩」を買いました。

旅館の朝食時、氷の入ったボウルに山盛りで出てきた真っ赤なトマト。
地元で採れたとのことで、皮の分厚い昔ながらのトマトです。
で、添えられていたのが「山塩」。
ザラザラジャリジャリとしていて粒も不揃いなのですが、こいつをトマトにつけて食うと物凄く旨い。
もちろんトマトそのものも味が濃く、実に好ましい味わいなのですが、この塩でその旨味が格段にブースト・アップするのです。
・・・ところで「山塩」って、何だ?

長野県大ュ村の「山塩」.jpg旅館の人に聞くと、このすぐ近くで作って売っているとのこと。
こんな山ん中で作っているということは岩塩だろうと思いきや、物産直売所のオジサンに聞くと然に非ず。
近くに湧く海水にも匹敵するほどの塩分を含んだ温泉を、このオジサンが大釜で煮詰めて作っているのだそうです。
その旨さや作り方にビックリした私、100g1,000円という値段にもビックリした勢いで思わず買ってしまった次第です(笑)。

青いけし(1).jpg直売所を出、R152へ戻ったB3。
小雨降る改良済の2車線路を走っていると、「青いけし」の立て看板が目につきます。
芥子の花そのものを見たこともなく、そもそも花にはそれほど興味も無いのですが、どうせヒマだからと寄ってみることにしました。
恐らく一面に青い花が咲いているのでしょうから、それはそれで見応えがあるハズです。
で、矢印に従って山の中へとステアリングを切りました。

青いけし(2).jpgが、これがまたとんでもなく急勾配の細い山坂道
しかも登るにつれ、風雨も激しくなってきました。
登り始めてわずか3分で後悔炸裂の私、Uターンできる箇所もなくそのまま進んでいきます。
この道はどうやら舗装林道のようなのですが、「青いけし」の小さな看板がそこここに立っているため迷うことは無さそうです。
それにしても、「あと○km」とか「あと○分」のような表記が一切無いのがどうにも気にかかる。
案の定、カーナビもガイドできないような極悪山道を30分ほども走らされるハメになりました(涙)。
で、やっとの思いで到着してみると、

青いけし(3).jpg降りしきる雨。
吹きすさぶ風。
閉ざされた門。
そして、「青いけし」は一つも見当たりません。
なんとなくイヤな予感はしていましたが、ここまでコケるとは夢想だにしていませんでした。
帰宅後に調べてみると、開花時期は6月頃とのこと。
なーんだ、それじゃぁ咲いてないのも当

・・・だったら、国道の看板にそう書いといてくれよ〜(倒)。

すっかりやる気も失せ、山道をほぼ惰性で下っていきます。
一刻も早く国道に戻りたい私、とある分岐にB3を駐めて地図を開いていると、白い巨大な生物が右フロント・ウィンドウの辺りに蠢くのを周辺視野で捉えました。

「わぁ」

大ュ村の山中にて.jpg大きなイヌが、微かに尻尾を振りながらこちらを見つめています。
なんだよ、脅かすなよ・・・(汗)。
外に出て頭を撫でていると、柴犬らしきもう一匹も寄ってきました。
寝っ転がって、腹を撫でてくれとせがんでいます。
道の向こうにある物置小屋では、飼い主であろうオジサンが煙草を吹かしていました。

「こいつら、人間には優しいけど獣(けもの)には容赦しねぇよ。この辺りは猿や鹿、猪、たまに熊も出るもんで、放し飼いにしてるんだよ。そうしねぇと、畑のもんをみんな食われちまうんだわ」

うーん、やはり大変なんですねぇ。
オジサンと2匹の頼もしい番犬に別れを告げ、少し元気を取り戻して更に山を下ります。
往路とは違う道ですが、先ほどのオジサンによればこっちのほうが近道だとのこと。
「途中に一ヶ所、災害で狭くなってるところがあるよ。まぁ普通車だし大丈夫だろうけどね」

路面陥没(汗).JPG・・・大丈夫じゃねぇだろ、ここ(大汗)。
道路が陥没しており、段差部分を土嚢で無理矢理繋いであります。
深く考えずに通過すれば、下回りへのダメージは必至です。
ということでB3を降りて実況見分を行い、ルートを見定めてアイドリング・スピードで無事クリアしました。
やれやれ・・・。

杖突峠より諏訪湖を望む.jpg結局1時間ほども山の中を彷徨った挙句、R152に復帰。
2車線の快走路はやがて1.5車線となり、分杭峠への登坂路に。
小雨の中、1420mの峠を越えて暫く下っていくと道は再び2車線となり、高遠からは少し交通量も増えてきました。
諏訪湖を望む杖突峠を過ぎれば、茅野の市街地まであとわずかです。

晴れていれば、ここからR152/大門街道を経由してビーナスラインを蹂躙する予定でおりました。
しかしながら、杖突峠から眺める霧ヶ峰方面はやはり厚い雲に覆われています。
明日になれば台風一過の青空となる可能性もあるため、本日はキャンセル。
南から迫る台風から遠ざかるべく、中央道/諏訪ICから長野自動車道を北へと逃げました。
戸隠の辺りを走り回ってやろう、との魂胆です。

長野市「手打蕎麦 山とも庵」.jpgが、雨止まず(涙)。
このまま戸隠方面へ向かっても、雨の中を走るだけになりそうです。
今日はもうダメかな、などと考えているとお腹がグー。
ちょうど昼時となっていたため、諏訪ICから100km走った長野市内で昼食にしました。
「手打蕎麦 山とも庵」で手繰った胡桃だれそば。
これがとても香ばしく、実に旨い蕎麦でした。
盛りもケチっておらず、大満足です。

蕎麦屋を出ましたが、雨は一向に止む気配を見せません。
今日は早めに宿へ向かうこととし、再び上信越道→長野道で松本ICへ。
R158を西へ走り、安房峠の有料トンネルを抜けて岐阜県/平湯でR471へと右折。
新平湯温泉に到着する頃には、思いがけず雨も上がっていました。

露天風呂の後、ビール片手に浴衣姿で山の幸。
テレビでは、関東地方を直撃する台風9号の猛威がひっきりなしに伝えられています。
しかし、窓の外は曇天ながら雨も風もありません。
関東の皆さんは大変だな〜などと独りごちつつ、飛騨牛の陶板焼に箸を伸ばすのでした(笑)。

本日の走行距離は、338kmでした。


nice?(0)  コメント(2)