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伊豆ドライブ [drive/touring]

成人式絡みの三連休は、各地で大荒れの天候となったようです。
最終日の8日も大雪などで被害が出てしまったとのことですが、関東地方や静岡県は抜けるような晴天。
朝7時の東名高速道路下り線/海老名SAからも、朝日を浴びて真っ白に輝く富士山を臨むことができました。
身を切るような寒風の中、沼津ICまで快調に走っていきます。

2007年一発目のドライビング・エリアは、静岡県の伊豆半島
ウェット・コンディション+ツルツル・タイヤだった前回の意趣返しです(笑)。
さらに今回は素晴らしい天気に恵まれたため、調子に乗って南伊豆まで足を延ばすこととしました。
一緒に走るのは、フェニックス・イエローとアルピン・ホワイト、2台のE46/M3。
それぞれMTさんとKさんがドライブします。


K17.JPG三島から伊豆中央道経由で三津(みと)まで出た3台は、西伊豆北部の海岸線沿いにK17走ります。
前回と比較して路面はウェット→ドライ、B3のフロント・タイヤはツルツル→バリバリ。
楽しさ倍増、いやが上にもスロットル・バタフライが開いてしまいます(笑)。
勾配/曲率ともに激しい1.5-2車線路を、タイヤ鳴らして走っていきました。

眼下の戸田漁港が美しい、途中のパーキング・スペース。
写真など撮りながら熱くなったカラダとクルマを冷ましていると、Kさんが小首をかしげつつ自車のタイヤを見つめています。
どうやら換えたばかりのタイヤ、ミシュラン・パイロットスポーツPS2にややご不満の様子。

K「PS2ってイイんだけどさぁ、追い込んだときにグニャッとした感じになるんだよ」
wata「それって、アウト側のコンパウンドが相当柔らかいからじゃないの?」
MT「エアはちゃんと入ってる?とりあえずフロントを測ってみようか」
(測定中・・・)
M「ほらやっぱり。2.2(bar)しか入ってないよ」
K「ホントだ・・・」
w「走った直後で2.2ってことは、冷間時はもっと低いってことだね」
M「冬は特に下がるからなぁ。よし、入れよう」


M3パンク修理キット2種.jpgということで、M3のトランク・フロア下から電動エア・コンプレッサーを取り出しました。
ちなみにE46/M3はスペア・タイヤを積んでおらず、その代わりパンク修理剤とコンプレッサーのセットが標準搭載されています。
「ヴーーーーー」と大きな音を立ててタイヤに空気を充填していくコンプレッサー。
周囲の観光客にじろじろ見られつつ4本の空気圧調整を終え、再び南下を続けます。

土肥から先は、西伊豆のメイン・ルートである海沿いのR136
交通量も多く、ダラダラと走っていきます。
西からの風が強く、フロント・スクリーンに波しぶきがかかるのにはちょっと閉口しました。
もう海岸線はいいだろうということで松崎から内陸部へと左折、K121を東へ。
他のクルマもいなくなり、3台は本来のペースを取り戻していきました。

蛇石峠
前々から一度走ってみたいと思っていた、西伊豆から南伊豆への山越えルートです。

蛇石峠.JPGマップで見てだいたい想像はついていたのですが、やはり思った通り。
蛇の名に恥じない、クネクネ屈曲路が山奥へとのたうっています。
木漏れ日の中、九十九折れの1-1.5車線路を駆け上る3台。
峠を越えればさらに激しいショート・コーナーの連続する、2速固定のダウン・ヒル。
左右に切り返すステアリング・ワークが、忙しいったらありゃしません(笑)。
峠越えをクリアした一行は、腹を空かせてカントリー・ロードを突っ走っていきます。


南伊豆「つかさ庵」の蕎麦.jpg
南伊豆「つかさ庵」の鴨汁.jpg南伊豆町、国道から少し離れた静かな住宅地の一角にある蕎麦屋「つかさ庵」。
最近は旨い蕎麦に出会うことが多いのですが、嬉しいことにここもまた例外ではありませんでした。
房総ドライブの折に味をしめた「温かい鴨汁+冷たい蕎麦」の鴨ざる蕎麦をいただきます。
長葱の他に炒めた小ぶりの茄子が入っており、山椒の風味を効かせた個性的な鴨汁。
キレイに揃えられた細身の田舎蕎麦とのマッチングも最高で、思わず蕎麦のお代わりを頼んでしまいました。
千葉県「上総屋京兵衛」の鴨汁蕎麦に勝るとも劣らない旨さです。


マーガレット・ライン.JPG南下はここまでとし、北上を開始します。
南伊豆から松崎までの区間、R136は「マーガレット・ライン」と呼ばれる快走路。
土肥-松崎間のような交通量もなく、内陸部では大きなRのコーナーとストレートが交互し、海沿いでは1.5-2車線の比較的タイトなワインディング・ロードとなります。
旨い蕎麦を堪能した三名は、すっかり上機嫌でアクセル・オン。
山間部から沿岸部を快調に走っていきました。
特にタイヤの空気圧を調整したKさんのM3は気になっていた「グニャっと感」も解消され、文字通りオン・ザ・レールのコーナリングを楽しめたとのことです。


大沢温泉露天風呂.jpgワインディング・ラン、旨い蕎麦とくれば、残るは温泉です(←何回目だろう、このフレーズ・・・)。
松崎からK15で再び内陸方面へと走り、山間の清流脇にある「大沢温泉露天風呂」で一休み。
ゴボゴボと豊富に湧き出すお湯は湯加減も丁度よく、手足を伸ばしてゆったりと浸かります。
風呂上りには、真冬だというのにTシャツ姿で冷たいラムネを一気飲み。
ここからの更なるドライビングに備え、十分に英気を養いました。

R136へ戻って引き続き北上を続けますが、交通量の多いこの道を走り続けるつもりは毛頭ありません。
すぐに右折してK59でまたまた山の中へと分け入っていきます。
山あいの明るい2車線路はほどなく1-1.5車線の山坂道となり、カーブ・ミラーさえないブラインド・コーナーが続きます。
交通量はほとんどありませんでしたが、この後に待っている「最終ステージ」を前に大事を取ってのんびりと山を登っていきました。
そして暗い森を延々と走り抜けると、いきなり目の前に大パノラマが開けます。

・・・強風吹きすさぶ、仁科峠。
下界とは一変、黒々とした雲が凄い勢いで空を流れていきます。
ここから北に向かって尾根を貫く、K411/西天城高原線とK127/旧西伊豆スカイライン。
使用限度を遥かに超えたフロント・タイヤとウェット・コンディションにスキッド・アウトの恐怖を感じ、アクセルを緩めてしまった前回のいわば個人的なリベンジを果たすべく、再びこの峠に立ちました。
凍結の危険性を考慮して午後に走ることとした計画が奏功し、路面はほぼ完全なドライ・コンディション。
峠の脇にある水溜りには、割れた氷が溶け切らずに残っています。
煙草を一本灰にし、イグニッションをON。
2台のM3とともにリスタート、ゆっくりとスロットルを開けながら、このステージのメイン・ギア・ポジションである3速へとシフト・アップしていきました。


K411西天城高原線.jpg
K411_西天城高原線.jpg何度も走った道ではありますが、この日のドライビングには格別の楽しさがありました。
大量の混合気を与えられたE4/6型エンジンは「ギュィィィィィン!」という高周波のサウンドを奏で、前を行くM3×2台の計8本のテール・パイプから放たれる管楽器音のようなエグゾースト・ノートと相まって、脳をダイレクトに刺激してきます。
フット・レストを踏ん張りながら中速コーナーをパーシャル・スロットルで回り、コーナー出口が見えたところでアクセルを踏み込むと、gが横方向から後方へグーッと回っていくのが実に気持ちよく感じられます。


旧西伊豆スカイライン.JPGR136との交点である船原峠を越えて旧西伊豆スカイラインに入ると、しばらくは連続する上りタイト・コーナー。
2速に落とした回転計の針は時計で言えば1時から3時の辺りにとどまり、短いストレートでレッド・ゾーンに突き刺さると、エンジン・サウンドは「シュゥゥゥゥゥン!」という唄うような音色へと変わります。
再び尾根へ出て3速へとシフト・アップ。
空はいつの間にかその青さを取り戻し、白い雲の隙間から射す金色の陽光が伊豆の山々に降り注いでいます。
ときどき前後を入れ替えながら、金/白/青の3台は快調に走っていきました。

しかし一体なんなんだ、この楽しさは・・・。
まさに「ドライビング・ハイ」。
β-エンドルフィン、出まくりです(笑)。

その後はK18で修善寺まで下山。
混雑し始めた三島市街を抜けて沼津ICから東名高速を走りますが、秦野中井ICから先が20km近い渋滞の報。
ということで秦野中井ICでアウト、少し早目ながらゆっくりと旨い晩飯を食いました。
店を出る頃には東名の渋滞もほぼ解消しており、二宮ICから小田原厚木道路経由で順調に走って帰りました。

いや、素晴らしい一日でした。
クルマを走らせることの楽しさを再認識することができた、新年一発目に相応しいドライブでした。
翌日やや首の痛みが残ったものの、楽しさの代償としては実に安いもんです(笑)。

走行距離は、530kmでした。
K17パーキング・スペースにて.JPG
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