SSブログ

みちのくGT[2]男鹿半島、津軽西海岸、岩木山 [drive/touring]

秋田県/秋田温泉「秋田温泉プラザ」の朝、アラームで5時に起床。

P1130659.jpg
P1130661.jpg
大陸から秋の高気圧がやってきてくれたらしく、空気はガラッと入れ替わっており実に清清しい涼しさだ。
水道を借りて泥と蟲にまみれたB3を水洗いし、ザッと朝風呂に浸かる。
大広間で純和風の朝食を腹いっぱい喰い、チェック・アウト。
GT2日目が始まった。

P1130662.jpg
P1130663.jpg
秋田の街を出て、通勤と思しきクルマたちと共に海沿いのストレート/K56を走る。
青い空に白い雲が浮かび、気温は20℃前後。
湿気も少なく、エアコンよりも遥かに快適な走行風がキャビン内に渦を巻く。
R101で男鹿半島に入ると、2体の巨大ななまはげが青空に聳え立っていた。
4年前にも見ているが、そのあまりのデカさに笑いを禁じ得ない。

P1130673.jpg
P1130672.jpg
uvs130919-001.jpg
K59は男鹿の町を過ぎると交通量が極端に減り、左手に海を見ながら小さな漁港を結んで走る。
またもや大きななまはげ像のあるパーキングを過ぎると、道は急激な上り坂となり、やがて断崖上を走る絶景かつ極上のワインディングとなる。
昨年の春にホンダ・インサイトで走った際、絶対にB3で走ろうと決めていた素晴らしいドライブ・ウェイだ。
白い雲の浮かぶ蒼い空と碧い海を眺めながらアクセルを開け、ステアリングを繰り、ギアを切り替えて走り続ける。
もう最高に楽しい、ここは是非また走りに来ようと心から思った。

P1130682.jpg
P1130684.jpg
駐車帯で休憩していると、後ろからやってきたおじさんの軽自動車が「ガンッ!」と音を立てて左前輪を側溝に落とした(汗)。
自力で動けなかったため、もう1台のドライバーと3人でジャッキ・アップなどの策を講じた結果、30分ほどで救出に成功。
大喜びの脱輪おじさんに手を振ってその場を後にし、K121を走って男鹿半島北端の入道崎に到着した。
駐車場には土産物屋が立ち並び、店頭にはそれぞれオリジナルのなまはげが立っている。
正に、なまはげ三昧だ。
日本海を望む岬の草原に足を踏み入れると、海も空もとてつもなく広く、雲が実に大きい。
ここに立って風に吹かれているだけで、心が洗われていくようだ。

P1130686.jpg
P1130691.jpg
P1130696.jpg
P1130704.jpg
R101を経て、K55で寒風山に登る。
ここも何度か走っているが、パノラミックな景色が拡がる素晴らしいシーニック・ロードだ。
高度を上げれば広大な八郎潟や北に延びる海岸線が一望、視程を遮るものは何も無い。
年甲斐も無く驚嘆の声を上げつつ、パーシャル・スロットルで走りと景色の双方を存分に堪能した。
最後に山頂下のパーキングにB3を駐め、眼下の風景を仁王立ちで睥睨する。
海岸線から寒風山まで絶景&快感のドライビングを満喫できる男鹿半島は、本当に素晴らしいツーリング・エリアだと改めて思った。

P1130706.jpg
P1130712.jpg
P1130713.jpg
半島の北側から、海岸線を北へトレースする。
買ったばかりの「ツーリングマップル東北2013」で広域農道/メロンロードと記されている道を走っているのだが、真新しい標識にはR101と記されていた。
誰もいない、やや荒れたアスファルトを蹴ってB3はひた走る。
途中で海水浴場に出てみると、林立する巨大な風力発電機が日本海を向いて静かに回っていた。
能代の街を過ぎ、トイレに立ち寄った道の駅「みねはま」から後続のホンダ・S2000としばらくランデブー。
シグナル・スタートでその速さに舌を巻きながら、楽しく走った。
青森県に入る手前、ツーリングマップルでリコメンドされているチゴキ崎でひとやすみ。
白亜の小さな灯台が建つ岬でB3を降りれば、午後の陽射しに日本海が輝き、海風が実に心地よい。

P1130720.jpg
P1130723.jpg
P1130724.jpg
時刻は13時半、腹が減ったので、青森県境を越えてすぐのところにある食堂「福寿草」で昼飯にする。
3年前と同じようにイカ刺し丼を喰い、3年前と同じように舌鼓を打った。
駐車場で北からやってきたバイクのおにいちゃん2人に話しかけ、この先にネズミ捕りなどを仕掛ける悪い奴がいないことを確認してからリスタート。
R101は海の風景が本当に気持ち良く、時折現れる前走車を安全にブッコ抜きながら鯵ヶ沢まで走り続けた。

P1130730.jpg
P1130732.jpg
P1130733.jpg
P1130734.jpg
日本海と別れ、K3で内陸部に向かう。
沿道では「かかしの里」と言う地域イベントが行われているようで、収穫直前の稲穂を護るべく様々なかかしが並んでおり、実に微笑ましい。
青森県なのに、「くまモン(熊本県)」や「ふなっしー(千葉県船橋市・非公認)」のかかしも誇らしげに立っていた(笑)。
そんな里山の風景を眺めながら快調に走るB3は、やがて屈曲の上り坂を経て岩木山の周回ルートに乗る。
緑に覆われた大きな山に見守られながら、気持ちよく走った。

P1130738.jpg
P1130736.jpg
P1130751.jpg
途中、岩木山神社に立ち寄る。
奥宮は山頂にあるとのこと、さすがにそこまでは行けないため、拝殿まで歩いてみることにした。
岩木山に向かって真っ直ぐに登る参道や、鎮座せず角柱にしがみつくガーゴイルのような狛犬が実に印象的である。
少ない賽銭で旅の無事から世界平和まで祈りまくり、おみくじで「吉」を引く。
ここで山を下り、宿へと向かうことにした。

P1130757.jpg
P1130758.jpg
P1130759.jpg
P1130761.jpg
傾く太陽が岩木山に隠れたK30を離れ、K125→K35と田園地帯を快走し、本日の宿「湯元 津軽富士見ランドホテル」に到着。
ここは10年ほど前、E36/M3での独り旅で泊まったことのある宿だ・・・と言うことに、ここまで来て初めて気がついた(笑)。
日没時、西向きの部屋から眺める岩木山と津軽平野の空は刻々とその色を変えてゆく。
風呂から上がり、氷のように冷たい生ビールをグイッと飲み、晩飯にありついた。
一番安い食事のプランにしたのだが、シンプルながらなかなかどうして旨い飯を喰わせてもらった。
部屋の窓からは、絹のような薄い雲をまとった三日目の月が消えゆく残照に輝きを放っているのが見える。
外はグッと冷え込み始め、窓を開けていると肌寒いほどだ。
もう一度温泉に浸かってから布団にもぐり込み、楽しかった今日の走りを反芻しながら眠りに就いた。

MGT2.jpg
本日の走行距離は、320km。
走行時間は5時間45分、平均速度は55.5km/hだった。
nice?(9)  コメント(10) 
共通テーマ:自動車

nice? 9

コメント 10

つくばの松

・・・やっぱり千葉県じゃなかったんですね~(笑

以前、wataさんのブログを参考に岩手~秋田を家族旅行し、駒ヶ岳温泉~乳頭温泉を楽しんだことを思い出しました。あの駒ヶ岳温泉の料理はおいしかったな~

しかし、カメラが壊れたんじゃないかというくらい空が青いですね~(汗
by つくばの松 (2013-09-20 19:30) 

wata

つくばの松さん、こんにちは。

そうですね、今回は出張中の「ふなっしー」を激写させていただきました(笑)。
私のチンケなBlogがご旅行に少しでも約に立ったのであれば、これに優る幸せはありません。
全国には旨い料理を出す温泉宿がたくさんあると思うのですが、駒ケ岳温泉はこれまで私が泊まった宿(=庶民的な料金)の中でも、トップ・クラスだと思っています。

この日は文字通りの秋晴れで、素晴らしい青空に恵まれました。
ちなみに空の写真が青すぎるのは、カメラの設定を超ビビッドにしているのと、PLフィルタのせいだと思われます(笑)。

by wata (2013-09-20 20:06) 

Shima

しかしまぁ綺麗な道ですね。イカ刺し丼も食いたいし一度東北に行きたいものです。東北道にはよく乗るのですがね。。
by Shima (2013-09-20 21:27) 

wata

Shimaさん、こんにちは。

みちのく路は、掛け値なしに素晴らしい道がたくさんありますよ。
景色も曲がり具合も良く、晴天の日にトップを下ろしたALPINAロードスターで走ったら、そりゃもう最高だと思います。
イカを始めとして旨いもんもたくさんありますし、温泉も入り放題ですからねぇ。
東北道に良く乗るのであれば、降りるICを間違えたフリして青森あたりまで行っちゃいましょう!(←無責任)

by wata (2013-09-20 23:27) 

kenzou

まさしく、これぞグランドツーリング!羨ましい限りです。
今年の6月に男鹿半島までは行きましたが、能代から岩木山にかけても素晴らしい道ですね。ここから北は未知の世界なんで、続きを楽しみにしています。
by kenzou (2013-09-21 07:55) 

wata

kenzouさん、こんにちは。

そうそう、男鹿半島や鳥海山近辺は本当にイイですよねぇ!
私もkenzouさんのBlogを拝見し、今回初めて仁賀保高原に行ってみたのですが、前回の記事の通り雨模様で景色は見えず・・・(涙)。
その代わり、翌日の男鹿半島から岩木山までのドライブでは好天に恵まれました。
私のBlogで東北ツーリングの魅力をどこまでお伝えできるのかは極めて疑問ですが(汗)、よろしければ次回以降の記事も是非ご覧下さい!

by wata (2013-09-21 08:38) 

tamu

wataさん、こんばんは!!

ブログからも清々しさが伝わってきて羨ましいです。
天候が回復して何よりですね!!

私も、週明けは男鹿半島へ出張なのですが、
飛行機+レンタカーですし、舗装もなされていない場所へ
乗り入れる様子なので、wataさんのようなグランドツーリングからは
程遠いようです(泣)

余裕があれば、寄り道してみたいと思います(笑)
by tamu (2013-09-21 21:38) 

wata

tamuさん、こんにちは。

出張、おつかれさまです(笑)。
しかしお仕事とはいえ、せっかく九州から男鹿半島までいらっしゃるのですから、時間を見つけてB3クーペで是非あちこち走り回ってくださいね!

・・・え?飛行機で行くんですか?
いや、tamuさんだったらご自分のB3クーペで行くのが普通だと思っているのですが、なぜわざわざ飛行機やレンタカーを使うんですか?(←質問がおかしい)

by wata (2013-09-21 23:32) 

ちゅう

小学校の教科書にも出てくる八郎潟はどんなとこだ行ったことがあります。

たぶん風車の写真の延長だと思いますが、八郎潟を抜けたあたりの民宿に停まりました。食べるものは入手できるかと電話すると、このあたりはまったく何もない、食料は買ってくるようにと強くアドバイスされましたw

民宿の女ご主人は、震災で福島の家が壊れたのを機会に、子供を強制自立させw かねて計画していた民宿の経営を始めたのだそうです。アーティストを呼んでライブをさせたり、元気な方でした。

そのときは、三回目の津軽を断念し、下道で東北を縦断して帰ってきました。


by ちゅう (2013-10-02 18:26) 

wata

ちゅうさん、こんにちは。

今回は八郎潟の中は走りませんでしたが、だだっっっぴろい干拓地にまっっっすぐの道が縦横に伸びているイメージが強く残っています。
昨年の春には、桜並木の中を走ることができました。
http://alpina-b3.blog.so-net.ne.jp/2012-05-07

このBlogをご覧いただき、ご自身の旅を思い出されるのって、何だか嬉しいです。
私も他の方の旅日記を拝見していると、自分のツーリングを思い出し、また行きたくなったりしています(笑)。

by wata (2013-10-02 20:33) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。