四国GT2012[5]カルスト・アゲイン [drive/touring]
9月6日。
高知/愛媛県境、標高1,400m、四国カルスト/天狗高原「天狗荘」。
5時半に起きて窓の外を見ると曇り空ながら霧は無く雨も上がっており、朝焼けが東の空を朱く染めています。
今日も雨の予報に景色は諦めていたので、今しかない!とダッシュで歯を磨き顔を洗い、寝癖全開のままでB3に飛び乗りました。
で、五段高原に向かって走ったのですが、そんなオッサンをあざ笑うが如く巨大な雲の塊がやってきて、たちまちホワイト・アウト・・・。
んも~、肚立つなぁ(涙)。
仕方なく宿に戻り朝飯を喰っていると霧は少しずつ薄れ始め、遠くの山々や太平洋、室戸岬まで見えるようになってきました。
ふん、どうせまたすぐにガスって見えなくなるんだろちくしょうめ・・・とスネ・モードでまたもや五段高原方面へB3を走らせると、信じ難いことに雲を割って青空が覗き始めたのです!
天気が崩れる前に・・・と予報を信じて天狗高原での宿泊を一日早めたら、石鎚山も四国カルストも雨や霧となり、自身の判断ミスを大いに悔やんでいた46歳。
今朝も引き続き雲の中に隠されていた四国カルストの絶景が、しかしながら今は陽光に照らされB3のウィンド・スクリーン越しにその全容を現し始めています。
いやもう、こんなにラッキーなことはありません(涙)。
白い石灰岩が顔を出す緑の草原では黒い牛がのんびりと草を食み、2基の白い風力発電機が高い空に聳えています。
左手の高知県側、右手の愛媛県側、共に視程が一気に拡大し、彼方へと連なる山頂から谷底の集落までを雲の高さで眺めることができます。
少し走ってはB3を停め、時間が経つのも忘れて気温17℃の爽やかな空気と素晴らしい景色とを存分に満喫しました。
「すんげぇ景色だねぇ!」
「いやマジ気持ちいいっすよねぇ!」
姫鶴平のパーキングで、地芳峠方面から走ってきたバイクのおにいちゃんと言葉を交わします。
岐阜県から50ccの原チャリで(!)西日本を巡り、最終的には鹿児島県の種子島まで行くのだと言う大学3年生。
正直メチャメチャしんどいです・・・と笑いますが、この旅が彼にとって一生の思い出となることは間違いないと思います。
疲れた身体を癒すために愛媛の温泉へ向かうと言う彼の無事を祈り、大きく手を振って見送りました。
次にやってきたのは、独りでスズキ・スイフトに乗るシブい初老の男性。
福岡を出発し中四国を周っている途中、偶然立ち寄ってこの絶景に驚いたと言います。
若い頃に日本中をあちこち走り、最近になって再び「うずうずして旅に出たくなった」のだそうです(笑)。
走り去るスイフトのテールを眺めながら、オレもあんな感じに歳をとれればいいな・・・と思いました。
独り旅の道中で絶景に出会うと、その感動を誰かと共有したくなります。
原チャリのおにいちゃんもスイフトの男性も、やっぱりそんな気分だったんじゃないかと思います。
ふと時刻を見てビックリ、10時半。
B3を置いて歩いたりしたワケでもないのに、GTの最中に3時間近くも同じ場所にいたことは恐らく初めてです。
そろそろ下界に向かうか・・・と考えた途端、その気持ちを読んだかのように高知県側から巨大な雲が湧いてきて、四国カルストを再び閉ざし始めます。
心に残る絶景を見せてくれた気まぐれな山の女神に感謝しつつ、B3を転回させて天上界を後にしました。
天狗高原から大規模林道を駆け下り、K304でR439へ。
今日はこの通称「与作(ヨサク)国道」をひたすら東に走ることになります。
四国の中央部を東西に走るR439は「酷道」マニアには良く知られた道で、狭隘かつ荒れた区間が多いとの由。
実際に走ってみると交通量は僅少、改良済みの2車線区間は快適なマイペース走行ですが酷道区間はかなりワイルド&タイトで、ガードレールの無いところもたくさんあります。
四国の山間ドライブの醍醐味をこれでもかと味わえる、変化に富んだ実に楽しいルートだと思いました。
仁淀川町を過ぎるとR439はほぼずーっと2車線路となり、4速⇔5速で走り放題走ります。
「与作」を100km走ったら大豊ICから高知自動車道を一区間だけ借り、南国ICでアウト。
近くのローソンで遅い昼飯代わりのパンを齧ってから、今度はR195一本勝負で更に東へと向かいます。
この道は4年前に反対の徳島方面から走っており、その快走っぷりが好印象でした。
当初、今回のGTで走るつもりは無かったのですが、R439の勢いで再走を思いついた次第です。
街を抜けるとクルマはいなくなり、物部川に沿った中高速ワインディングを独り占め。
こんなに走っていいのか?っつーぐらいの走りっぷりです。
別府峡付近、「大協」の廃GSを過ぎると道は登坂路となり、四ツ足峠トンネルで高知県から徳島県入り。
で、駆け下る屈曲路は突然の猛烈な雨に襲われました。
今日もまた局所的な豪雨が発生しているようで、止んだと思ったらまた土砂降りを繰り返します。
山は深く、緑は濃く、水は青い。
そんな那珂川流域の豊かな景色の中、驟雨を切り裂いてB3は東に走り続けます。
今回も来て良かった、R195はやっぱり素晴らしいツーリング・ルートでした。
このまま徳島の街まで走ってもいいのですが、それではあんまりおもしろくありません。
と言うことで、決めていなかった今宵の宿を4年前と同じ山の中の一軒宿「四季美谷温泉」と決め、途中で電話予約しました。
凄まじい豪雨のR193を北に走り、K295を左折して宿に到着。
渓谷を見下ろす温泉で手足を伸ばしてから、館内のレストランで晩飯タイムです。
生ビール&枝豆の後は、鹿肉料理が名物だとのことでお勧めの鹿カツ定食をオーダー。
鹿肉のカツは臭みゼロ、さっぱりしていてビールに良く合う旨さでした。
降りまくっていた雨はいつの間にか上がり、涼しい空には星が瞬いています。
清流の音を子守歌に、オッサンは独り深い眠りに就きました。
本日の走行距離は、257km。
走行時間は4時間42分、平均速度は54.4km/hでした。
高知/愛媛県境、標高1,400m、四国カルスト/天狗高原「天狗荘」。
5時半に起きて窓の外を見ると曇り空ながら霧は無く雨も上がっており、朝焼けが東の空を朱く染めています。
今日も雨の予報に景色は諦めていたので、今しかない!とダッシュで歯を磨き顔を洗い、寝癖全開のままでB3に飛び乗りました。
で、五段高原に向かって走ったのですが、そんなオッサンをあざ笑うが如く巨大な雲の塊がやってきて、たちまちホワイト・アウト・・・。
んも~、肚立つなぁ(涙)。
仕方なく宿に戻り朝飯を喰っていると霧は少しずつ薄れ始め、遠くの山々や太平洋、室戸岬まで見えるようになってきました。
ふん、どうせまたすぐにガスって見えなくなるんだろちくしょうめ・・・とスネ・モードでまたもや五段高原方面へB3を走らせると、信じ難いことに雲を割って青空が覗き始めたのです!
天気が崩れる前に・・・と予報を信じて天狗高原での宿泊を一日早めたら、石鎚山も四国カルストも雨や霧となり、自身の判断ミスを大いに悔やんでいた46歳。
今朝も引き続き雲の中に隠されていた四国カルストの絶景が、しかしながら今は陽光に照らされB3のウィンド・スクリーン越しにその全容を現し始めています。
いやもう、こんなにラッキーなことはありません(涙)。
白い石灰岩が顔を出す緑の草原では黒い牛がのんびりと草を食み、2基の白い風力発電機が高い空に聳えています。
左手の高知県側、右手の愛媛県側、共に視程が一気に拡大し、彼方へと連なる山頂から谷底の集落までを雲の高さで眺めることができます。
少し走ってはB3を停め、時間が経つのも忘れて気温17℃の爽やかな空気と素晴らしい景色とを存分に満喫しました。
「すんげぇ景色だねぇ!」
「いやマジ気持ちいいっすよねぇ!」
姫鶴平のパーキングで、地芳峠方面から走ってきたバイクのおにいちゃんと言葉を交わします。
岐阜県から50ccの原チャリで(!)西日本を巡り、最終的には鹿児島県の種子島まで行くのだと言う大学3年生。
正直メチャメチャしんどいです・・・と笑いますが、この旅が彼にとって一生の思い出となることは間違いないと思います。
疲れた身体を癒すために愛媛の温泉へ向かうと言う彼の無事を祈り、大きく手を振って見送りました。
次にやってきたのは、独りでスズキ・スイフトに乗るシブい初老の男性。
福岡を出発し中四国を周っている途中、偶然立ち寄ってこの絶景に驚いたと言います。
若い頃に日本中をあちこち走り、最近になって再び「うずうずして旅に出たくなった」のだそうです(笑)。
走り去るスイフトのテールを眺めながら、オレもあんな感じに歳をとれればいいな・・・と思いました。
独り旅の道中で絶景に出会うと、その感動を誰かと共有したくなります。
原チャリのおにいちゃんもスイフトの男性も、やっぱりそんな気分だったんじゃないかと思います。
ふと時刻を見てビックリ、10時半。
B3を置いて歩いたりしたワケでもないのに、GTの最中に3時間近くも同じ場所にいたことは恐らく初めてです。
そろそろ下界に向かうか・・・と考えた途端、その気持ちを読んだかのように高知県側から巨大な雲が湧いてきて、四国カルストを再び閉ざし始めます。
心に残る絶景を見せてくれた気まぐれな山の女神に感謝しつつ、B3を転回させて天上界を後にしました。
天狗高原から大規模林道を駆け下り、K304でR439へ。
今日はこの通称「与作(ヨサク)国道」をひたすら東に走ることになります。
四国の中央部を東西に走るR439は「酷道」マニアには良く知られた道で、狭隘かつ荒れた区間が多いとの由。
実際に走ってみると交通量は僅少、改良済みの2車線区間は快適なマイペース走行ですが酷道区間はかなりワイルド&タイトで、ガードレールの無いところもたくさんあります。
四国の山間ドライブの醍醐味をこれでもかと味わえる、変化に富んだ実に楽しいルートだと思いました。
仁淀川町を過ぎるとR439はほぼずーっと2車線路となり、4速⇔5速で走り放題走ります。
「与作」を100km走ったら大豊ICから高知自動車道を一区間だけ借り、南国ICでアウト。
近くのローソンで遅い昼飯代わりのパンを齧ってから、今度はR195一本勝負で更に東へと向かいます。
この道は4年前に反対の徳島方面から走っており、その快走っぷりが好印象でした。
当初、今回のGTで走るつもりは無かったのですが、R439の勢いで再走を思いついた次第です。
街を抜けるとクルマはいなくなり、物部川に沿った中高速ワインディングを独り占め。
こんなに走っていいのか?っつーぐらいの走りっぷりです。
別府峡付近、「大協」の廃GSを過ぎると道は登坂路となり、四ツ足峠トンネルで高知県から徳島県入り。
で、駆け下る屈曲路は突然の猛烈な雨に襲われました。
今日もまた局所的な豪雨が発生しているようで、止んだと思ったらまた土砂降りを繰り返します。
山は深く、緑は濃く、水は青い。
そんな那珂川流域の豊かな景色の中、驟雨を切り裂いてB3は東に走り続けます。
今回も来て良かった、R195はやっぱり素晴らしいツーリング・ルートでした。
このまま徳島の街まで走ってもいいのですが、それではあんまりおもしろくありません。
と言うことで、決めていなかった今宵の宿を4年前と同じ山の中の一軒宿「四季美谷温泉」と決め、途中で電話予約しました。
凄まじい豪雨のR193を北に走り、K295を左折して宿に到着。
渓谷を見下ろす温泉で手足を伸ばしてから、館内のレストランで晩飯タイムです。
生ビール&枝豆の後は、鹿肉料理が名物だとのことでお勧めの鹿カツ定食をオーダー。
鹿肉のカツは臭みゼロ、さっぱりしていてビールに良く合う旨さでした。
降りまくっていた雨はいつの間にか上がり、涼しい空には星が瞬いています。
清流の音を子守歌に、オッサンは独り深い眠りに就きました。
本日の走行距離は、257km。
走行時間は4時間42分、平均速度は54.4km/hでした。
おー! これが、かの「与作」ですか。
写真と酷道ファンのブログだけで十分です(^^;
でも次回はきっと四国カルストに行ってみますね。
by ちゅう (2012-09-20 22:08)
ちゅうさん、こんにちは。
私が走ったのは「与作」の酷道区間のほんの一部であり、ハイライトの京柱峠はこんな甘っちょろいレベルでは無いのだそうです。
「R439」「京柱峠」などで検索すると、先人の方々が遺してくれた記録が山ほどありますので、どうぞご覧下さい(汗)。
by wata (2012-09-20 22:48)
はじめまして。
ひそかに、1年前よりブログを拝見しておりました。
高知在住ですが、まさか「四国GT」に来られるとは思ってはいませんでした。
恥ずかしい話ですが、2年前から訳あってドライブ出来ない状況ですが・・・
私も、今年4月にB3S(クーペ)を購入しました。
B3Sの購入前から、wataさんのブログを拝見し、次の車はB3Sと決めていました。
やっと、この10月末でドライブ出来る見込みになっております。
また、四国に来られる時はお目にかかりたいと思います。
高知の44歳の自動車学校生より
by ぶっきー (2012-09-22 18:19)
ぶっきーさん、はじめまして。
コメントをいただき、ありがとうございます!
断りもなく四国を走りまくらせていただきましたが、次回、タイミングが合えば是非ともご同道下さい。
どうぞよろしくお願いします。
私のBlogをご覧になってB3Sに決めた・・・って、そんなんでいいのかとも思うのですが(汗)、いずれにせよB3Sはとても楽しいクルマだと思います。
今回自分が走った四国の道を、ぶっきーさんはいつでもB3Sで走れるのかと思うと、羨ましくて仕方ありません。
再び「ドライブ出来ない状況」や「自動車学校生」とならないよう(汗)、お互いに安全第一で楽しく走らせて行きましょうね!
by wata (2012-09-22 19:25)