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四国GT2012[4]石鎚山と四国カルスト [drive/touring]

9月5日。
愛媛県西予市三瓶町
朝6時の空は、青く深く晴れ渡っていました。

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宿からは宇和海越しに佐田岬半島がクッキリと見え、その尾根筋に建つウィンド・ジェネレータの姿も目視することができます。
晩飯に劣らず旨い朝食を腹いっぱいになるまで喰い、明るい女将さんと就学前の娘さんたちに見送られて出発。
Seasideうわかい」は食事はもちろん、ロケーションや設備、清潔感、ホスピタリティからコストに至るまで、言うこと無しの民宿でした。

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R378と別れ、K26で八幡浜方面へと向かうB3。
今日も相変わらずの夏模様、照りつける陽射しにエアコンを強めに入れます。
が、予報によれば晴天は今日までで、明日以降の四国は全般的に雨模様になるとの由。
今日も海沿いをメインに走ろうと思っていたのですが、石鎚山方面や四国カルストは天候が悪化する前に走っておくべきでしょう。
と言うことで、明日泊まる予定だった四国カルストの宿に電話をして今日の宿泊に変更してもらい、松山自動車道に乗りました。

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いよ小松ICでアウト、R11を経てR194で山に向かって走ります。
誰もいない、緩いカーブの続く登坂車線つきの豪快な2車線路を駆け上がり、寒風山トンネルの手前を180度左に折れて狭い登山路へと突入。
傍若無人に生い茂る路傍の夏草が、ただでさえ狭い道をより一層ブラインド&タイトにし、B3の行く手を阻みます。
舗装林道レベルだと思っていたこの狭隘路ですが、実際はR194の旧道だった模様。
昔は大変だっただろうな・・・と思いつつ、真っ暗な旧寒風山トンネルを抜けました。

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村道瓶ヶ森線は、高知と愛媛の県境に連なる山々の尾根下を走るすんごい道。
四国カルストと共に前回・前々回ともに訪れている、大好きなアドベンチャー系絶景山岳路です。
上り始めはまずまずの天気だったのですが、尾根筋に出て視界が拓けた途端、左手から巨大な雲がやってきて周囲はあっという間に真っ白に・・・。
屈指の絶景はまったく見えず、おまけに強雨にも見舞われることとなりました。
どうやら予報よりも早く天気が崩れ始めたようですが、宿泊予定を変更してまでやって来たのに、あんまりです(涙)。
仕方なくそのまま視界不良の林道をトレース、続くK12/石鎚スカイラインを駆け下りました。

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雨の止んだ道の駅「みかわ」で昼飯代わりに固くてまずい焼き餅を喰い(涙)、R33を南に向かいます。
続くR440はクルマの少ない快走路、B3のエンジン/エキゾーストもいい音を奏で続けています。
この道はやがて1-1.5車線の屈曲路となり四国カルスト/地芳峠へとよじ登っていくのですが、つい最近、その山をブチ抜くゴージャスなトンネルができた模様です。
まだナビにも地図にも載っていないそのトンネルを実際に走ってみると、クネクネの峠越えがウソのようにあっという間に高知県入り。
正直、面白くもなんともありませんが、地元の皆さんにとっては往来の利便性が著しく向上したものと思われます。

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しかし高知県側も天気は良くないためこのまま宿へ向かうこととし、R197を東に走って東津野城川林道でヒルクライム。
四国カルストへ上る道は何本もあり、国道や県道はいずれも狭いのですが、この大規模林道は完全2車線の「走れる」ワインディング・ロードです。
DSCを一段カットして、積極的なドライビングを楽しみました。
が、山頂に近づくに連れて視界は霧に閉ざされ、B3はまたもや豪雨に襲われることになります。
念のためK383で五段高原方面へ向かってみるものの、土砂降り&濃霧でダメだこりゃ(涙)。
今日はもう走るのを諦めてUターン、標高1,400mの宿「天狗荘」にチェックインしました。

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夕刻。
風呂から出て部屋でだらしなく寛いでいたら、それまで続いていた雨音がパッタリと止み、霧がサーッと引いてゆきました。
慌てて宿の玄関口まで出てみると、空は引き続き鉛色の分厚い雲に埋め尽くされてはいるものの、B3を駐めたパーキングの向こうには雲海を携えた山並みがどこまでも連なっています。
何とも凄味のある光景に見とれていたのも束の間、わずか数分後には一帯は再び霧に覆われて雨も降り出しました。
「しゃぁない、せっかく来たんやからちょっとだけ見せたるわ。ちょっとだけやで」
不機嫌な山の神様が、そう言ってくれたような気がしました(笑)。

本日の走行距離は、290km。
走行時間は5時間30分、平均速度は52.7km/hでした。

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suite-spiral

宿泊予約変更までして向かわれたのに、残念な天候の巡り合わせでしたね。

でも、自然の摂理や猛威、天候の気まぐれさなどに直面するのも、GTならではの経験ですし、このラストの写真に収められたドラマティックなシーンは、GTの神からのgiftかも知れませんね。

私も来月辺りに数泊でtouringに出たいと考えているのですが、wataさんのGT記に思いっきり触発されています(笑) 後半のパートとVを楽しみにしております。

by suite-spiral (2012-09-18 00:16) 

wakinchan

こんばんは!

旅を楽しめるのは、体力、気力ですよね!。
wata さんはやはり、持続力に秀でていらっしゃると思えます。

そんな、旅を愛し、継続する方へ、関西弁の神様は
微笑んでくれたのだと思います。

ちょっとだけやで~!、聞こえたことがあるようで、ないような(笑
よかろうもん!あんただけばい!は、聞いたことあります・・・中洲でですが。。


by wakinchan (2012-09-18 02:47) 

wata

suite-spiralさん、こんにちは。

わざわざ宿泊の予約を変更したのに、雨&霧。
人生、ですね・・・(遠い目)。

今回の四国GTは天気の移り変わりが本当に激しく、雨に降られなかったのは9月4日、たった一日だけでした。
峠やトンネルを越えるといきなり豪雨、なんてシーンも多かったので、バイク/自転車でのツーリングの皆さんやお遍路さんは本当に大変だったと思います。
そう考えたら、文句なんぞ言ってられません(←言うてるやん)。

で、suite-spiralさんもツーリングに出られるんですね。
何の役にも立たない私のBlogですが、旅立ちのキッカケにしていただいたのなら、こんなに嬉しいことはありませんよ!

by wata (2012-09-18 18:00) 

wata

wakinchanさん、こんにちは。

いや、残念ながら若い頃と比べて体力・気力ともに大きく衰えております・・・。
持続力もすっかり減退しておりますので、「中折れ状態」とならないよう、無理せず身の丈に合ったノンビリ・ツーリングを心がけている次第です(咳)。

私が訪れた時、四国カルストは既に霧と雨の中だったのですが、宿の人によればこの日の朝は素晴らしい晴天だったのだそうです。
それが昼前から天候が急速に悪化し、以降ずっと景色ゼロ状態だとのこと。
そんな話も聞いていたので、夕刻の一瞬に霧が消えたのは奇跡のようにも思えました。

・・・ちなみに神様が関西弁なのは、私が土佐弁を知らないからです(汗)。

by wata (2012-09-18 18:02) 

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