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リア・スタビライザー調整 [about My B3]

2年ほど前、B3の前後スタビライザーを社外の強化品に入れ換えました。
ALPINAサスペンションのテイストを極力変えずに、ロール量だけを減らしたい・・・との狙いがあったためです。
BMW専門ショップ・スタディの勧めもあり、アフター・マーケット製品の中でも比較的穏やかな効きと言われるH&R社製の「スウェイ・バー」を選んだのですが、これがまた誂えたかのようにドンピシャリ。
COX・ボディダンパーの制振効果も手伝ってか、快適性を損なうこと無くロールを適度に制御することができるようになり、自分としてはベストの乗り味になったとたいへん満足しておりました。

純正スタビライザーからのリプレイス装着となるスウェイ・バーですが、その取付部には複数のネジ穴が空いています。
このネジ穴によってスタビライザーの有効長を変えることで、そのテンションを調整できるようになっているのだそうです。
穴の数はフロントに2つ、リアには3つあり、装着時にはフロント「強」、リア「中」のセッティングとしています。
で、昨年12月の中旬にスタディ東京店でギア・オイルを交換した際、ふと思い立ってリアのスタビライザーを「中」から「強」に変更してもらいました。

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変更の理由は・・・ま、例によって大した理由はございません(笑)。
ありていに言えば興味本位、すなわち「リア・スタビライザーを硬くするとどうなるのか知りたかった」ってなところでしょうかね。
それともうひとつ、1年前に装着したクワイフ社製ヘリカルLSDの存在もあります。
B3のトラクション性能がアップしているのは体感上明らかですので、リアのロール剛性を上げることにより、LSDの駆動力を更に活かした走りができるんじゃないかと考えたのです。
・・・ま、できないんですけどね、そんな走り(涙)。

スタディを後にし、空いている首都高で自宅まで帰りました。
いつもと同じペースで走るだけでなく、無用なレーン・チェンジなどもやってみましたが、B3はこれまでと特に変わった動きは見せませんし、ロールが更に減ったようにも思えません。
路面の継ぎ目や段差などを通過する際のショックが少し大きくなったかな・・・とも思ったものの、それも気のせいと言えば気のせいのような感じです。
減衰力強化と言ってもネジ穴をひとつズラしただけのことですから、2年前のスタビライザー交換時のような明確な違いを感じられるハズも無いんですよねぇ。
そもそも気に入っていたB3のドライブ・フィールが悪化したワケでも無いので、まぁ良しとしましょうか(笑)。

・・・ところが、翌週の房総半島。
後方から肉迫してくるポルシェ・911カレラとBMW M3から逃げるべく、K88/戸面原ダムの先、1.5車線のワインディング・セクションへとセカンド・ギアで飛び込んだB3。
最初のタイト・ベンドを回った瞬間、おじさんはビックリしました。

「うわ!めっちゃ曲がるやん!(汗)」

恥ずかしながら、前週のリア・スタビライザー調整作業をコロッと忘れていた45歳。
図らずも、房総半島の山道でその効果を思い知ることとなりました。

改めて意識しながらB3を走らせてみると、「曲がり方」が変わっていることに気づかされます。
上手く表現できないのですが、敢えて言えば旋回軸が後方に移動したような感じ。
その感覚はコーナーの曲率がキツいほど明確となり、相対的に鼻先が軽くなったようなイメージがあるのです。
・・・いや、もちろんB3の前後重量比が変わったり、キャビンが後方に下がってロング・ノーズとなったり、FRからMRになったりしたワケではありませんよ(←あたりまえだ)。
しかしながらB3のステア特性が変化したことは、「クルマ不感症」の私でもハッキリと体感することができました。
その感覚を再確認すべく、晦日の朝には独り筑波山へと出向いています。

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メインの県道を避けて風返し峠の裏手に回り、2速の屈曲路を走らせてみました。
ターン・インから積極的に曲がろうとするB3、イーブン・スロットルで旋回している間も内側へ内側へと回りこんでいくような印象があります。
外側へ膨らむ感覚が殆ど無いままコーナー出口を迎えることになりますので、脱出時には従前よりも多めにアクセルを開けることができるようになりました。
で、戯れにDSCを全解除し、左タイト・ベンドの出口手前でアクセルをガバッ!と踏んづけてみたところ、B3は一気にテールをスライドさせて曲率以上に左を向いてしまいました。
要するにハーフ・スピン手前のような状態だったと思われますが、そんな状況を楽しめる余裕もスキルも無い私、慌ててDSCスイッチに手を伸ばした次第です(汗)。

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山を下り、K56などでのんびりと東に走ってうどんの街・埼玉県加須市へと移動。
「おおはし」で手打ちうどんを茄子の南蛮汁に浸してつるつる~と平らげ、更には「高田屋」で平打ち麺の野菜天ぷらうどんをつるつる~と平らげ、すっかり大満足状態です。
うどんのハシゴで膨れた腹をシート・ベルトで縛りつけ、埼葛広域農道で自宅方面へと向かいつつ、B3の走りについてあれこれと考えておりました。

強度を上げたリア・スタビライザーは、B3のキャラクターに予想以上の影響を与えていました。
従前よりも確実に「スロットルで曲がるクルマ」になったと感じますし、ヘリカルLSDによるトラクション向上をよりダイレクトに体感できるようにもなっています。
コーナー外側の駆動輪が強大な力でアスファルトを蹴り、B3のノーズをステアリングの舵角以上にインへと向けようとするイメージがかなり強くなっているのです。
これをして「B3はオーバー・ステア傾向となった」と言い切っていいのかどうかわかりませんが、どうもそんな感じなんですよねぇ。

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年が明け、タンタンメンを喰うために房総半島を、お茶漬けを喰うために伊豆半島をそれぞれ走りました。
ステア特性の変化はやっぱり気のせいでは無かったようで、特にタイト・コーナーではアクセルの踏み加減で曲がり方が大きく変わります。
そんな「後輪を使って曲がる」感覚が実に楽しく面白く、ステアリングとスロットルとが上手くシンクロすると、B3はこれまでに無い鋭さで気持ち良くコーナーをクリアするようになりました。
言い換えるとB3のコーナリングはアクセル操作に極めてシビアとなったワケで、雨の日なんぞはちょっと危ないんじゃないかと言う気がするんですけどね・・・。
まぁせっかくですので、当面はこのセッティングを楽しんでいこうと考えています。

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tak

wataさんこんにちは。

うーん、もしかしたら、僕のB3のボンネットを軽量化した時の感覚にやや近い気がします。

wataさんと比べれはゆーーっくり走ってますので、違いが明確にわかっているわけでも、またwataさんほどの表現力もありませんので、なんとも言えませんが(^_^;)

ただ、フロントが10kg近く軽くなって、トリガーの軽くなった銃を握るような緊張感のある車になりました。
なのでますますゆっくり走ってます(汗)
by tak (2011-01-21 23:59) 

wata

takさん、こんにちは。

takさんは、B3クーペにM3のアルミ製ボンネットを乗せているんですよね。
いやいや、10kgも軽いとは知りませんでした。
それだけ違うと、やっぱり走りにも大きく影響するんですねぇ。

私の場合は、単にスタビライザーの設定を変えたら前が軽くなったような気がしただけのことです。
が、takさんのB3クーペはリアルに前後重量比が変わっているワケですから、両車は明らかに異なると思います。
でも、私のB3も確かに緊張感がアップしてるんですよねぇ・・・。
やはり、もっとゆっくり走らないと(汗)。

by wata (2011-01-22 00:17) 

アル

こんばんは !
アルピナ、いやBMWって本来こういうテイストがいいんですよね。

それなのに、軟弱おやじの私は、アライメントを弱アンダーに調整して貰っています。

理由は、高速やゴルフの帰りが楽だから・・・

緊張感の薄れたアルピナになってます。(恥

そして、最近は車内の低級音の消去にやっきになって、色々なところにウレタンテープを貼りまくっています。

また走らせてやりたいと思ってるんですが・・・
by アル (2011-01-22 20:26) 

wata

アルさん、こんにちは。

いや、基本はやっぱり弱アンダー・ステアだと思いますよ。
特にALPINAはリラックスして速く走れるところが大きな魅力のひとつですし、緊張しながら必死こいて走らせるようなキャラクターじゃありませんからね。
私のB3も、今回のセッティングで直進安定性が悪くなったワケではありませんし、曲率の緩いコーナーでは記事のような挙動の変化は感じられません。
ということで、ハイウェイでは相変わらず弛緩しまくりでダラダラと走っている有様です(汗)。

by wata (2011-01-22 22:31) 

root-t

wataさん、今晩は。
 
 スタビの変更とはなかなかマニアックですね。たかが穴一つ、されど穴一つというほど違うと思います。
 
LSDも入っているので、なおさら違いがわかるのかも知れません。
「スロットルで曲がる…」いいじゃないですか!(うん、そうそう!)
私などは、スロットルなんて洒落た言葉よりは、「アクセルで曲がる」のほうがピンと来るようです。
まあ、どっちでもいいんですが・・・(多分年のせい?)。

 いずれにしても、これからはブレーキングがシビアになっちゃいますね。
by root-t (2011-01-23 21:27) 

wata

root-tさん、こんにちは。

はい、穴をひとつずらしただけでずいぶんと変わるものなんですねぇ。
リア・アクスル全体の剛性が上がったようなイメージがあり、LSDの「グッとくる感じ」がますます強くなりました。
これ以上固めるとネガティブな影響がありそうですので、やはり柔らかめのH&Rで正解だったと思ってます。
ちなみにブレーキは、シビアに踏まなきゃならないほどの速度を出さなきゃいいので、なんとかなりそうです(←そんなんでいいのか?)。

by wata (2011-01-24 00:04) 

amataro

wataさん こんにちは

ふむふむと分かったフリしながら読ませていただきました
コーナー外側のタイヤが路面を蹴り、ステアリング以上にクルマを曲げていく、なんて表現、なかなかできませんね
伊達にクルマを走らせてないなぁーと心底関心した次第です

どうも最近乗れてないなぁと思う事しばしで、ステアリングにしてもアクセルワークにしてもどうも雑極まりない感じであります
クルマは一流、ウデ三流。。。。 もうちょっと訓練が必要そうです
by amataro (2011-01-24 22:37) 

wata

amataroさん、こんにちは。

B3がアクセル・オンで曲がる感覚、貧弱な言語能力を全力で使って表現してみました。
が、改めて読み返してみると、我ながらなんだかよくわかりません。
残念です・・・(涙)。

ま、あれこれ書いてますが、実際は大した走りもできておりません。
Blogでは山道をすっ飛ばして走っているように読めるかもしれませんけど、例によってちょっと大袈裟に書いているだけです。
誇張表現や誇大広告には、くれぐれもご注意を(汗)。

by wata (2011-01-25 00:38) 

falconB3

こんにちは。
wataさんはいろいろ秘密兵器で武装されているのですね。
確かに、峠ではややアンダーギミなので、若干無理をしてコーナリングしている感はいがめません。Rの大きい高速コーナーではそれなりにこなしますけど。
筑波山でさらに確認してみてくださいね。

by falconB3 (2011-01-26 09:24) 

wata

falconB3さん、こんにちは。

あのですね、「秘密兵器」とか「武装」とか、そんなに恐ろしげな装備ではございません(汗)。
ALPINAのサスペンション・セッティングは大変好ましいのですが、それをちょいとイジってみたくなった次第です。
スタビライザーの変更は、ロールを制御するだけでなくステア特性にも影響を与えるってのは聞いてはいましたが、実際に試してみると得心できるものなんですね。
これからも引き続き、ステア特性が気にならないようにゆっくり走るつもりです(笑)。

by wata (2011-01-26 20:20) 

masarun318

私、以前AC Schitzerのスタビを装着していたのですが、6気筒モデル用のせいか、ゴツゴツ感ばかりが目立ってしまいノーマルに戻しました…。

現在、ボディダンパーも装着しているので、今なら少し違う乗り味になったのかも知れませんが、当時は家族の猛反発で、致し方なく…。

H&Rは確かに気になる存在です。

それ以前にB3+LSDって車両だから絶妙なマッチングなのかもしれませんね。
by masarun318 (2011-01-28 07:06) 

wata

masarun318さん、こんにちは。

スタビライザーに限らず、強化品の装着は多かれ少なかれ乗り心地に影響を与えますよね。
トレード・オフは当然っちゃー当然ですけど、装着してみなくちゃわからないってところが難しいんですよねぇ・・・。
H&Rは比較的緩めな作りのようですが、今回の調整でこれ以上の強さは要らないなって感じになりました(汗)。
ただ、LSDもスタビライザーもアクセル踏まなきゃ効きませんから、そこがイイ点なのかもしれません。
ま、しばらくはこのセッティングで走ってみますよ。

by wata (2011-01-28 23:23) 

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