GT2010秋[8]：あとがき

10月24日。
朝6時前に尼崎のホテルを出てすぐに高速道路に乗ったB3は、その約5時間後に自宅最寄りのICでアウト。
ガッツリとこびりついた旅の汚れをコイン洗車場で洗い流し、昼前に帰着しました。
7泊8日/3,749kmのグランド・ツーリングは、これにて終了。
総走行時間は52時間38分、平均速度は71.2km/hでした。
いや～、よう走った（笑）。

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九州は4年前に、四国は2年前に、それぞれB3で訪れています。
その際に特に印象深かった道や場所をピックアップ＆アレンジ、改めて走った今回のGTでは、当時にも増して楽しいドライビングを満喫することができました。
反面、九州と四国と合わせて僅か一週間の旅程であったため、今回は見送った道も多数あります。
また、文句なしの晴天に恵まれたのは初日と2日目だけで、雨の中をひた走った日もありました。
そんなわけで、いずれまた海を渡ることとなるのは火を見るよりも明らかです（笑）。

しかし、九州はやっぱり遠いですね・・・。
自宅から関門海峡まで1,000kmオーバー、しかも渋滞の危険性を孕む都内や中京圏、近畿圏を抜けて行く必要があるため、深夜の出立が必須です。
「東北道一本700km＋フェリー4時間」で行く北海道のほうが、遥かに近く感じます。
ちなみに今回は首都高速3号線が工事で渋滞していたため、横羽線⇒保土ヶ谷バイパス経由で横浜町田ICから東名高速に乗っています。
車窓から横浜/みなとみらいの夜景を眺めていると、「九州へ行くのになぜこんなところを走っているのだ？」と少々不安になったりもしました（笑）。
それでも東名に乗ってからは順調で、前日にカーナビへインストールした地点データやGPSレーダー探知機で速度自動取締装置の場所を確認しつつ、好きな音楽をガンガン鳴らしてひたすら走っていきました。

私は「走って楽しい道」や「景色が美しい道」が好きなのですが、その双方を兼ね備えた道はそうそうありません。
が、阿蘇周辺はそんな「走って楽しく景色も美しい道」だらけ。
こんなエリアは日本中捜しても他には無いと思いますし、そこで自分のクルマを走らせる歓びは他に代え難いモノがあります。
ドライビング・エクスペリエンス、高まりまくって発射寸前です（意味不明）。
関東からだと確かに遠いっちゃー遠いのですが、そんな阿蘇を始めとする数々のドライビング＆シーニック・ルートに恵まれた九州は、夜通し走ってでも、或いは長距離フェリーを使ってでも、自分のクルマで行く価値が大いにあると思わされました。



そして、第二部の四国。
今回は2泊だけのスケジュールでしたが、四国カルストや瓶ヶ森林道は是非とも再訪したかったので、その想いが果たせて大満足でした。
どちらもここでしか見られないような風景が拡がり、はるばるやってきた甲斐があったと思わせてくれるルートです。
なお四国の道は、幹線道路を除けば「極端な快走路」と「極端な山峡路」に二分されるような印象があります。
当然ながら使うギアやクルマの速度は大きく異なりますが、いずれもドライビングに専念できる、或いは専念せざるを得ないような（汗）、楽しい道がたくさんあると思ってます。
今回、「酷道/険道」はちょろっとしか走っていませんが、四国にはキョーレツな山岳狭隘路が多数存在している模様。
そんなすんごい道を不安に苛まれつつ走破するために四国へと赴くのも、また一興かと存じます。
実際、ほぼ同じ時期に、クルマ仲間のshimaさんがALPINAロードスターで極悪路を堪能すべく、四国へと渡ったとのこと。
物好きにも、程があります（汗）。

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事故らず/壊さず/捕まらず、「三無い宣言」を旨として走るグランド・ツーリング。
ですが今回は、大分で軽トラと接触しそうになり、宮崎でブレーキのトラブルが発覚し、淡路島では危うくネズミ捕りに引っかかるところでした。
事故った/壊した/捕まった、そんな悲惨なツーリングにもなりかねなかったのです（汗）。
幸いなことにいずれも大過なく旅を続けることができましたが、リア・ブレーキの整備不足を始めとして、図らずもリスク・マネジメントの甘さが露呈した格好です。
これらは反省材料として次回以降への教訓とし、改めて安全で楽しいツーリングを心がけようと思いました。

クルマ趣味にはいろいろな楽しみ方がありますが、やはり私には「旅」がイチバンです。
企画/計画段階からワクワクし、日常を置き去りにして独りで何日も自由な旅を続けていると、ものすごく豊かな気持ちになれるのです。
その代わり、時間の経過がめちゃめちゃ速く感じられます。
やはり楽しいからなのでしょう、一日一日が本当にアッと言う間に過ぎてゆき、気がつくと帰路のハイウェイで「帰りたくねぇなぁ」などと文句を垂れている始末。
そんな時間の経過を少しでも遅らせるべくB3の速度を上げて走るのですが、やはり一週間の旅程などはたちまち終わってしまいました。
相対性理論、実証不可能です（涙）。

過去に何度も書いていますが、コンフォートとスポーツが高次元で両立しているBMW ALPINA B3は、ロング・ツーリングにうってつけのクルマだと思ってます。
高速道路では終始リードを保ち、カントリー・ロードをハイペースで駆け抜け、ワインディングにアタックし、狭路隘路をひたすら辿り続ける。
いずれのシーンでもB3のパフォーマンスや信頼性などに不足や不安を感じることは無く、「その先の光景」へと楽しく走り続けることができます。
しかも単独行ですから、ドライバーには完全なる自由があります。
B3を自由に走らせることによって旅が楽しいものとなり、自由な旅に出ることによってB3の楽しさを改めて実感することができます。
他では得られない、そんなポジティブ・スパイラルを体験できるからこそ、私は万障繰り合わせまくって独りB3でグランド・ツーリングに出るのです。

・・・ま、これは私が今たまたまB3に乗っているから言ってるだけのこと。
本当は車種なんてあまり重要じゃありませんし、旅程や距離も長けりゃイイってもんでも無いんですよね（笑）。
クルマが好きな人であれば是非一度、一泊でもいいですから、独りで自由な旅に出てみてください。
楽しいですよ、きっと！

コメント 16

九州来られていたんですね。

いつも走ってるコースがアップされていて、少し興奮気味で読んでしまいました。

他県から来られて、いろは島行かれる方は少ないですよ。九州の人間でも知らない率高いです。

私もB3乗り回しているほうだと思いますが、12月の関東出張はB3で行くぞと心に決めました。
by 吉兆夢 (2010-11-08 14:28) 

いやぁ、相変わらず走りますね～。
尊敬します。
地図にすると壮観ですね。
私は走るのは好きなんですが、
なかなか長期間家を空けるのが
できなくてですね…。
普段仕事であまり帰ってないから、
という説もありますが。
by s_saigo (2010-11-08 16:00) 

こんばんは。
ＧＴ 及びその紀行文のアップお疲れ様でした。
１０月１７日に西宮名塩からアップされたブログを拝見し、道中の岡山ブルーラインをお薦めしようかと考えたりもしたのですが、なんせ目的が『九州でラーメン』でしたから岡山界隈は通過のみなんだろうと遠慮致しました。
帰りに四国回って瀬戸大橋経由なら改めてお薦めしようかと考えていたのですが今回は明石海峡大橋を選ばれたとのことで断念した次第です。

それにしてもＧＴは『羨ましい』の一言に尽きます。
旅に出られない小市民（死語？）はせめてwata さんのブログで英気を養うのであります。（涎）

なんにせよ今回も『事故らｽず、壊さず、捕まらず』の三無いが遵守できて良かったですね。

次回『北陸編』を楽しみにしています。
by koji (2010-11-08 19:24) 

吉兆夢さん、こんにちは。

ダラダラと続いたツーリング記事、最後までおつきあいいただいたようで恐縮です（伏）。
なるほど、吉兆夢さんはいつもこんな素晴らしいコースをB3で走られているんですねぇ。
いやはや、羨ましい限りです。
いろは島はですね、その存在を知ってはいましたが、当初行く予定はまったくありませんでした。
海と島の景色が見たい⇒長崎の九十九島は行ったことがある⇒じゃぁいろは島へ、ってな感じでテキトーに決めた次第です（笑）。
観光地の匂いがしない、心休まる穏やかな風景に癒されました。
ちなみに私、もし出張だったとしたら迷わずヒコーキ＆レンタカーだと思います（汗）。

by wata (2010-11-08 19:41) 

s_saigoさん、こんにちは。

いやいや、私ゃ100%自分の愉しみのために走っているだけして、尊敬に値することは何一つやっておりません（汗）。
しかし地図に落としてみると、九州/四国それぞれで走っていないエリアが多々あるのが良くわかりますよね・・・。
次回は九州なら九州だけを、四国なら四国だけを、じっくりと巡ってみたいと思っています。
あとがきにもグダグダと書きましたが、s_saigoさんも是非、無理矢理時間を作ってでも、クルマでの独り旅にお出かけ下さい。
楽しいこと、請け合いですから（笑）。

by wata (2010-11-08 19:43) 

kojiさん、こんにちは。

なるほど、「岡山ブルーライン」ですね。
承知しました。
以前、kojiさんがBlogで紹介されていた蒜山/大山を実際に走ってみて、その素晴らしさに仰天しています。
故に、岡山ブルーラインにも大いに期待しています。
kojiさんのお勧めは、間違いありませんからね（笑）。

おかげさまで今回も何とか「三無い宣言」を遵守することができ、楽しく走って参りました。
さ、今度はkojiさんの番ですよ。
「いやどうしても一週間の出張でしかもクルマで行かなくちゃならないんだ留守を頼むよそれでは行ってきます」的な感じで、思いっきり出発しちゃったらどうですか？（←他人事）

by wata (2010-11-08 19:53) 

wataさんの旅日記楽しく読ませていただきました。本当ならほぼ同じようなルートを予定していたので、（特に九州は）びっくりですね。
四国だけでも十分楽しめたのですが地図上にトレースしてみたらやっぱりとんでもない道を選んで走ってたんですね。。そんな道でも又行きたいを思っているのは私だけでしょうか。（笑）
by shima (2010-11-08 20:52) 

shimaさん、こんにちは。

そうですか、shimaさんも九州上陸を考えていたんですね。
もし実現していたら同じスケジュールで同じようなルートを走っていたワケで、阿蘇でバッタリ、なんてこともあったかもしれませんねぇ。
だとしたら、驚きの余り外輪山からカルデラへ転落していたと思われます（汗）。
ちなみに私もshimaさんの走行ルートを確認してみました。
例えば白髪トンネルに向かうK126、「ツーリングマップル中国・四国」のp77に「道幅狭し、オフ車（オフロード・バイク）向き」と注意書きが記されています。
･･･そんな道、ALPINAロードスターで走っちゃダメですってば（泣）。

いずれにせよ、お互い無事で楽しい旅ができて何よりでした。
はい、私もまた行きたいと思っていますよ！

by wata (2010-11-08 21:23) 

wataさん、

ご無沙汰しています。元318iに乗っていた、現在2002年式釣り目B3 3.3に乗っていますT.N.です。

車購入前のアドバイスいろいろありがとうございました。昨年7月に購入して、通勤などに使用して、現在20,000km以上乗りました。

私も今年、阿蘇に乗馬をしに、金沢からB3で行きました。
そんなに飛ばさないのですが、阿蘇周辺は走り易い道でしたね。
福岡や大分迄は毎年行くので、来年も阿蘇まで足を伸ばしてみたいと思います。

さて、私のB3ですが、エンジンオイルの消費量が多いのが、唯一の欠点です。
0W60の硬いものでも、1,600kmで1Lは消費するので補給用のオイルは欠かせません。
何か消費量を抑える良い方法はありませんか？


今後も楽しいGTをして下さい。
ブログ毎回楽しみにしています。

ではでは。

by T.N. (2010-11-09 00:37) 

T.N.さん、こんにちは。

乗馬のためにB3で阿蘇まで走るって、めちゃめちゃカッコいいですねぇ！
毎年九州まで行くってのも凄いです。
阿蘇周辺、行ったり来たりでかなり走ったつもりですが、素晴らしい道ばかりでビックリでした。
B3を走らせると、ホントに楽しいですよね。

私のB3も普通にオイルを喰いますが、だいたい5,000kmで1Lぐらいでしょうか。
漏れているのでは無く、燃えているって感じですね。
しかし1,600kmで1Lの消費は、ちょっと多いかもしれませんねぇ･･･。
粘度や銘柄を変えるとかケミカルをブチ込むとかでは無く、ショップやディーラーなどで診てもらうのがいいんじゃないかと思います。
これからもB3でロング・ランを続けるのでしょうから、オイル代だって嵩みますもんね。
症状の改善、祈ってます！

by wata (2010-11-09 20:10) 

wataさん こんにちは

ロングツーリングお疲れ様でした
全部楽しく読ませていただきました

こうしてルートを地図に落としてみると、ものすごい距離ですねー
いやはやその計画性にも驚きです

流石に酷道は厳しいですが、風景の良い道を自分のペースで流せると気持ちいいでしょうねー

なかなか泊りで出かけられませんが、せめて近くでも出かけてみたいと思います
by amataro (2010-11-10 11:32) 

こんにちは(^^)
GT2010秋　お疲れ様でした♪
記事、とても楽しく読ませていただきました(^^)

そうですね♪　愛車とゆっくり会話しつつ行きたいトコへ、気持ちのいい速度で。豊かな気持ちに慣れると思います。
wataさんの記事を見てると、一人旅に出たくなります。
ワタシも時間を作ってまずは1泊からでかけてみようと思いました。
頑張って根回しをせねば！（笑）
by zdm1929 (2010-11-10 14:35) 

amataroさん、こんにちは。

グダグダ＆ダラダラのツーリング記事、最後までおつきあいいただいたようで大変申し訳ございません（←なぜ詫びる？）。
計画ってほどの計画はしちゃいませんし、九州/四国ともその一部を走っただけに過ぎませんが、全体を俯瞰してみると確かに結構な距離ですねぇ・・・。
ちなみに初日の1,381km、1日の走行距離として自身の最高記録を更新しちゃいました（笑）。

amataroさんが乗るE92/M3は屈指のスポーツ・マシンであることはもちろん、ハイスピード・ツアラーとしてもまた卓越した性能を有していると思います。
クルマでの独り旅は距離や旅程に関係なく楽しいのですが、M3ならば、限られた時間でより遠くまで走ることができますよね。
と言うことで是非、旅にお出かけ下さい（勧）。

by wata (2010-11-10 20:58) 

zdm1929さん、こんにちは。

仲間と走るのももちろん楽しいのですが、独りで旅に出るってのはまた格別なモノがあると思います。
こんなことを何度かやってる私ですが、出立の際は未だに「あぁ、これから独りで走り続けるんだオレ・・・」的な高揚感を抑えることができません。
仰る通り、ひたすら独りで自由に走らせていると実に豊かな気持ちになれますし、自分のクルマがますます好きになりますよ。
根回しまくる価値、大有りです（笑）。

なおクルマ仲間の一人は、初の独り旅を企てるにあたって私のBlogをご家族の方に見せたそうです。
「ほらほら、この人（wata）は年に2回も独りで一週間近くクルマであちこち旅行してるんだよ、まったくやりたい放題だよねぇ、こんな人に較べりゃオレの独り旅なんて大したことないからさ、ねっ、ねっ」的な感じで、私をダシにして自身のソロ・ツーリングを正当化しているのだそうです。
ちなみにご家族の方は、目論見通り私に対して腹を立てているとのこと。
・・・理不尽にも、程があります（泣）。

by wata (2010-11-10 21:04) 

↑大笑。
”wataさんのBlogのせいで調子にのって一人旅にでかけたって言っといて”
と、伝言をさずかりました。（笑）
by shima (2010-11-11 19:48) 

shimaさん

さずからなくていいですから、伝言（汗）。
まぁ私のBlogがshimaさんのツーリング実現に多少なりとも役立ったのであれば嬉しいっちゃー嬉しいのですが、反面、これじゃまるっきり悪者扱いじゃないですか･･･。
ホント、堪忍して下さい（涙）。

by wata (2010-11-11 20:02)