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GT2010秋[4]10月20日:雨模様 [drive/touring]

朝6時に起床。
雨は静かに降り続いている。

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温泉に入り、朝飯を喰う。
仲居さんが誇らしげにリコメンドしていた白飯は、地産の掛け干し米を炊いたものだとのこと。
と言われても「掛け干し米」の意味が良くわからないのだが、確かに驚くほど旨い米だ。
水も炊き方もいいのであろう、ほんのり甘い香りと噛みしめたときの旨味が素晴らしい。
お櫃ごとおかわりして、腹一杯になるまで喰わせてもらった。
大満足のうちに荷造りを済ませ、極楽温泉「匠の宿」を出る。

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B3のワイパーをインターバルにセットして、B3をスタートさせた。
今日は一日、雨模様のドライビングとなるだろう。
樹林帯の中を行くR223は薄暗く、ヘッド・ライトを灯してのんびり走る。
立ち寄ってみた御池には人っ子一人見当たらず、音も無く落ちてくる雨がコントラストを下げ、全てをダークな色調に変えていた。
前回訪れた時には正面に高千穂峰が聳えていたが、残念ながら今日はその姿を見ることはできない。
しかしながらそんな雨の湖畔に立っていると、静かな孤独感に心が安らいでくるようだ。

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霧島神宮のパーキングでB3を降りると、雨は傘が要らないレベルにまで弱まっていた。
独り、参道をてくてくと歩く。
揃いの装束に身を包んだ神職たちが静かに行き交い、雨に濡れた杜に朱塗りの拝殿が美しい。
賽銭を投げ、拍手(かしわで)を打ち、旅の無事から世界平和まで思いつく限りを祈った。
何とも清々しい気分になり、B3をリスタートさせる。

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再び降りだした雨に打たれながら、R223→K1と北に向かう。
屈指の観光ルートも雨の平日では通るクルマも無く、B3が滑らない程度のペースで気持ちよく走った。
えびの高原からのダウン・ヒル、K30/霧島バードラインは、濡れたアスファルトに散乱する落ち葉と連続するワインディングでかなりスリパリーなコンディション。
ちょっとしたブレーキングですぐにABSが作動し、途中では霧に視界を遮られてペース・ダウンを余儀なくされる。
緊張感を絶やさずにえびのの街まで駆け下り、幹線国道のR221で人吉まで淡々とリエゾンした。

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晴天は拝めそうも無いので、今日はあまり立ち寄らずに大分県/湯布院温泉の宿へと走り続けることにしている。
海沿いは流れが悪いに決まっているため、もちろん山の中を行く。
人吉から北に伸びるR445はほぼ完全2車線のカントリー&ワインディング・ロード、雨が止んだ隙にスロットルを開けてハイペース・ドライビングを堪能した。
道の駅「子守唄の里五木」で小休止し、柚子胡椒と豆腐の味噌漬けを入手。
帰宅後にこの豆腐を喰ってみたが、ネットリとした食感がまるでクリーム・チーズのようであった。
続くK25もよく整備された山道で、巨大なループ橋などもあって驚かされる。
引き続き雨模様の空が残念ではあるが、それ故に「走ること」に専念できたのもまた事実である。

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甲佐町に入ると雨は止んだが、中速コーナーが楽しかったR443はつまらない普通の道に成り下がった。
トラックやワンボックスのケツを眺めながら、宿への道程を検討する。
カーナビに5つのルートを提案させたが、高速道路利用とか幹線国道利用とか、おもしろくも何ともないプレゼンばかりで肚が立つ。
ちなみにこの付近から湯布院までは、地図上で右斜め上に向かって走る必要がある。
そんなワケで右斜め上に向かって走る道、すなわちK339/ミルクロードで2日ぶりに阿蘇外輪山へと駆け上がった。
路面はドライ、景色は臨めないがクルマも少なく、ドライビングにはうってつけである。

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K12/菊池阿蘇スカイライン、R212、R387と快走を続けるB3。
晴れてはいないが雨も落ちてこず、九州最後の走りを十二分に堪能することができた。
R210を東に向かい、湯布院の街を一旦通り過ぎてK11を走り、目についた脇道に逸れる。
と、曇り空に半ば諦めかけていた由布岳が、僅かな時間ではあったが、雲間からその巨大な姿を現した。
眼下には登ってきたばかりのK11が草原にうねり、実にイイ感じである。
やがてポツポツと雨が落ちてきたため、本日の宿「ゆふいん七色の風」へと向かうべく、Uターンを切って来た道を下っていった。

本日の走行距離は、304km。
走行時間は5時間34分、平均速度は54.6km/hだった。

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コメント 6

M郎

走り放題の東北方面への再走を考えていましたが、九州方面も楽しそうですね。特に阿蘇周辺は是非走ってみたい。
とりあえず、ツーリングマップル九州を買ってきて妄想にふけりたいと思います。
by M郎 (2010-11-01 18:52) 

shima

残念ながら後半は雨だったんですよね。私も紀伊半島以降は雨でした。
霧雨の中の霧島神宮はさぞかし幻想的だったかと思います。
正直湯布院は男1人で行くところではないので、とっととパスして阿蘇山に向かったwataさんの行動が想像できます。私だったら目の保養に。。。
by shima (2010-11-01 22:28) 

wata

M郎さん、こんにちは。

九州は、遠いです。
が、静岡からならば1,000kmは切りますし、走りに行く価値は大いにあると思いますよ。
特に阿蘇エリアは景色も走りも本当にダイナミックで、その凄さに仰天すること間違いなしです。
M郎さん御用達の「こんなに走っていいのか広域農道」も多数ありますし、そんな貴兄に九州行きを強くお勧めする次第です。

・・・ま、「ツーリングマップル九州」を買ってしまえば、後は時間の問題ですけどね(笑)。

by wata (2010-11-01 22:54) 

wata

shimaさん、こんにちは。

はい、この日は降ったり止んだりの雨模様でした。
ま、晴れる日もありゃ降る日もあるのがツーリング、ですからね(笑)。
ただ仰るとおり、霧島神宮は雨のおかげで凛とした空気に包まれていましたよ。

湯布院の街はですね、翌朝に少し歩いてみました。
⇒仰るとおり、オッサンが独りで行くところではありませんでした(涙)。
⇒客層も、オッサンやオバハンや海外からの団体客が多数を占めておりました(涙・2)。

by wata (2010-11-01 23:02) 

amataro

どぉーこか遠くへ〜♩ って九州はホント遠いですが、ブログで拝見すると近く感じるから不思議ですね

なんだかせせこましい都内の道を走ってるのがバカバカしくなってしまいます
あー休みが欲しいっす
by amataro (2010-11-02 10:17) 

wata

amataroさん、こんにちは。

いや、九州はやっぱり遠いです(笑)。
ホイホイと行ける場所ではありませんが、思い切って来てみるとそれだけの価値があるエリアだと思いました。
ちなみに私、ここ暫く都内は走っておりません。
あんなにクルマがたくさんいたら、私なんぞは走れないんじゃないかと思いますよ(汗)。

by wata (2010-11-02 19:47) 

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