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GT2010秋[3]10月19日:地獄極楽巡り [drive/touring]

アラームの10分前、4時50分に起床。
毎度のことながら、日常生活では決してマネできない早起きが、旅先ではいともカンタンにできてしまうのが不思議である。
熱めの温泉で目を醒ましてから、真っ暗闇の中でエンジン・スタート。
K149→K299と走るうちに冷却水も通常運転温度まで達し、他にクルマのいないK298/阿蘇パノラマラインではダイナミックなヒル・クライミングを存分に堪能した。

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4年前は眼下に見事な雲の海が拡がっていた、阿蘇のカルデラ。
今日は残念ながら雲海は発生しておらず、空も曇りがちでキレイな朝日は望めそうに無かった。
しかし夜明けの草千里ヶ浜には生まれたての冷たい朝風がそよぎ、実に清々しく気持ちが良い。
ゆっくりと明るんでくる高い空の下、放たれた馬たちが思い思いに草を食む。
それを見ているうちに、腹が減ってきた。

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宿に戻って、露天風呂で冷えた身体を温める。
朝食はバイキングだが、炭火で好きなものを焼くスタイル。
メザシとシャケとベーコン・エッグをジュ~ッと焼きつつ、腹一杯喰って宿を出た。
地獄温泉「清風荘」、ロケーションも風情も食事も風呂も抜群で、応対も明るくイイ感じ。
いつか阿蘇を再訪した際にはもう一度泊まりたい、と思わせる宿であった。

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一般の車輌と共にR325を東へのんびりと走り、高森峠を越えて阿蘇の山々に別れを告げる。
R265との分岐でクルマが減り、4速⇔5速で快走を続けて宮崎県に入った。
立ち寄った高千穂峡は、平日にも関わらずなかなかの人出で賑わっている。
B3をパーキングに放り込み、しばし散策と洒落込んだ。
本当は貸しボートに乗って真名井の滝を下から仰ぎ見たかったのだが、カップルやグループが楽しそうに漕いでいる中にオッサン独り乗りのボートが乱入する画がどうにも耐え難く、断念。
日向夏ソフトクリームを舐め倒しつつ、橋の上からの観賞で我慢するのであった(涙)。

R218を、南東方向に走る。
高架とトンネルでバイパス化されたこの道は確かに立派なのだが、それだけに交通量も多く、沿道の風景も単調でつまらない。
と言うことで途中R218を捨てて五ヶ瀬川まで下り、並行するK237へ出てみた。
いかにも旧道と言った趣だが、他にクルマも走っておらず、川の流れに従ったナチュラルなコーナーが連続する極めて好ましい道である。
3速⇔4速でアクセルを開け、快適なリバーサイド・ドライビングを楽しんだ。
バイパスや新道系に並行する旧道は得てして楽しい道が多いと思っているのだが、このルートも案の定であった。
旧道主義だ。

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北方の手前でR218に合流するが、このままだと延岡の市街地に入ってしまうため、K20へと右折しR388へ。
1-1.5車線路の続く典型的な山道で、改良区間に入り前方の軽トラや丸太満載トラックを一気にブッコ抜いて走った。
日向の手前で広域農道/尾鈴サンロードへ右折し、引き続き南下してゆく。
海沿いのR10は面白くもなんとも無いのが明白であったために並行するこの広域農道を選んだのだが、これまた大正解。
景色は拓けないが、完全2車線&殆ど信号無しの超快走路が40kmも続くのである。
「こんなに走っていいのか?」と自問しつつ、4速⇔5速でスロットルを開け続けた。
が、しかし・・・。

九州に入ってから、走行中にホイール付近からキーキーと音がするようになった。
はじめのうちは殆ど気にもならなかったが、制動時に鳴ったり走行時に鳴ったり、その音は頻発するようになる。
思い当たるフシもあったため、尾鈴サンロードからK40に入ったところでB3を停めてチェックすることにした。
リア・ブレーキを目視確認してみると、パッドもディスクもフロントに比べてかなり磨耗しているように見える。
加速/制動/旋回など、ドライビングへの悪影響は感じられなかったが、この先の旅程を考えると放置しておくわけにもいかない。
で、東九州自動車道に乗り、宮崎県のBMW正規ディーラーである「Miyazaki BMW」へと向かった。
事情と症状を話し、試乗&チェックしてもらう。

案の定、原因はリアのブレーキ周りだった。
ウェア・インジケータは点灯しなかったが、パッド&ディスクともに使用限界まで磨耗していたのである。
リアのブレーキ・パッドはもう6万km以上使ってるし、ディスクに至ってはそもそも交換した記憶が無い。
よりによって自宅から2,000km走った時点で気づくとは、自称グランド・ツアラーにあるまじき失態である。
こんなもんは不可抗力でも何でも無く、自身の管理不行き届きが招いた当然の結果なのだ。
いや、情けない・・・。

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幸いなことに、長期在庫となっているパッドがあると言う。
TEXTAR製の「T4147」とのことなので、旧いとは言え間違いなくB3の指定純正パーツである。
一も二も無く、装着を頼んだ。
ちなみに帰宅後に調べたところ、現在B3/330i用のリア・ブレーキ・パッドはSAXID製の「SX170」が供給されているようだ。
SX170に切り替わった時点から、このT4147はディーラーの倉庫内でデッド・ストックとなって眠っていたのであろう。
いずれにせよ、大変ラッキーだったと思う。
ディスクはそのままだが、とりあえずこれで異音は解消するとのことなので、旅を続けることができるはず。
一時はどうなることかと思ったが、助かった。
改めて、Miyazaki BMWの対応に感謝する次第である。

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思わぬピット・ストップに2時間ほどを要したため、海岸線を都井岬まで走るプランは残念ながらキャンセル。
空もどんよりと曇っていることだし、宮崎のシーサイド・ラインはいつか陽光降り注ぐ日に改めて走ろうと心に決め、宿のある霧島/えびの高原方面へと向かうことにした。
宮崎自動車道をカッ飛ばし、小林ICからK1/えびのスカイライン。
窓を開けて暫く耳を澄まして走ってみたが、キーキー音は消えており、ハード・ブレーキング時のフィールや制動力にも全く問題は無いようだ。
よしっ、と独り頷きライト・オン&DSCオフ、2速⇔3速でパワー/トルク・バンドをキープしつつ、ピュアなワインディングをグリグリと駆け上がってゆく。
鉛色の雲に押しつぶされそうな稜線沿いは予想通り景色も沈んでいたため、ノンストップでK104/K480を駆け下り、すっかり陽も落ちたR223を東に走って宿に到着した。

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昨日の宿は地獄温泉、今日の宿は極楽温泉
いかにもネタのようなしょーも無い符合に思わず催すほくそ笑みを噛み殺しつつ、「匠の宿」へとチェック・インした。
リニューアルを施したと言う建屋は風情がありながらも清潔感に溢れており、大いに結構である。
いかにも成分の強そうな温泉に浸かり、食事処のカウンターで若い板前さんから地元の話などを聞きつつ飯を喰う。
食後に露天風呂へ入ったら、空から雨が落ちてきた。
明日の朝には上がって欲しいと願いつつ、布団にもぐり込む。

本日の走行距離は、402km。
走行時間は6時間29分、平均速度は62.0km/hであった。

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コメント 4

tatsu_B6

地獄温泉に極楽温泉。
間違いなくネタで選んだ温泉だと思ってしまうのですが・・(笑)
でも、どちらも風情があって食事も温泉も良さそうです。

九州はダイナミックな自然が多く、ドライビングも本州とは一味違った場所が多いですよね。
霧島連山あたりも天気が良ければ最高だったのでは。

私の話で恐縮ですが、前回私が車で霧島連山に行ったのは1993年8月、いわゆる鹿児島大水害のまさにその時でした。
大雨で道路の多くが土砂崩れで通行止め、何とか行った霧島の宿は裏山の土砂崩れで温泉のパイプが破損で風呂入れず。
翌日はところどころ冠水した道路を命がけで抜けて、熊本方面に逃げた記憶があります。
今では良い思い出!?ですが、予定通りのルートで行ってたら命も危なかったようなので、素晴らしい九州の景色はまだ堪能していません。

来年は、北海道か九州か迷いますな~。
by tatsu_B6 (2010-10-30 11:40) 

wata

tatsu_B6さん、こんにちは。

「地獄⇒極楽」はネタではなく、たまたまそうなっただけです(笑)。
でも仰るとおり、双方ともに良い宿でしたよ。

しかし、九州で天気が荒れるとハンパ無いですよねぇ・・・。
私も4年前は門司で台風の通過を待っていましたが、その雨と風の凄さはビックリするほどでした。
tatsu_B6さんも、無事で何よりでしたね(汗)。
季節の良いときを選んで、是非またお出かけ下さい。

by wata (2010-10-31 18:18) 

zdm1929

こんにちは(^^)
リアブレーキの件、大事に至らず何よりでした。

「地獄→極楽」面白いですね(笑)
まさに人生のようで(汗)
それにしても阿蘇の風景、気が遠くなるほど雄大ですばらしいですね~!
高千穂も是非とも一度は行ってみたい場所です。
いやいや、九州すばらしいです♪

ところで、日向夏ソフトクリームはいかがでしたでしょうか?
先日のとうもろこしソフト以来、トリッキーなソフトクリームに興味津々なもので(笑)
by zdm1929 (2010-11-01 11:06) 

wata

zdm1929さん、こんにちは。

リア・ブレーキの件は、その実際的な影響よりも、自身の管理不足を痛感させられたことのほうが遥かにイタかったです。
こんなんじゃ、旅に出る資格は無いと思わされましたよ(涙)。

阿蘇はもちろんですが、高千穂峡もなかなかイイところでしたよ。
ちなみに日向夏ソフトクリームはシャーベット的な食感かと思いきや、しっかりとソフトクリームしていました。
甘酸っぱさとほろ苦さが同居する、正に青春の味だと思います(←そうか?)。

by wata (2010-11-01 19:44) 

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