GT2010秋[1]10月17日：海へ

午前9時半、関門海峡を通過。
B3での九州入りは、丸4年ぶりである。
前回は台風との競争だったのだが、今回は雲ひとつない青空の下で橋を渡ることとなった。
実に気分がいい。



グランド・ツーリング2010秋。
初日の今日は完全移動日と割り切って、小倉辺りからゆっくり走って宿へと直行するつもりであった。
しかし、予想以上に早く九州まで来てしまった上に、素晴らしい晴天である。
そんなわけで急遽、海を見に行こうと思い立った。
九州自動車道から福岡都市高速に入り、西九州自動車道/福岡前原道路→R202と、九州の北岸を西へとトレースしてゆく。
日曜日とあってかクルマは多いが、渋滞が起きることは無い。



11時過ぎ、花咲くパーキング・ロットにB3を駐めて、クルマ仲間のshimaさんに電話を入れてみる。
何故か中国自動車道下り線/西宮名塩SAにいる彼に、そこはもう7時間も前に通過したことを告げ、二人して大爆笑。
shimaさんもこれから四国へ独り旅に向かうとの由、それを聞いて何となく心強く思った。
互いの無事を祈りつつ電話を切り、リスタートする。


長袖シャツを脱ぎ捨て、エアコンを切り、窓を開け放つ。
陽射しを浴び、風を受け、B3を走らせる。
徒に飛ばさなくても、これから始まる旅への期待に心が躍っているのが良くわかる。
二丈浜玉道路を経て、唐津からは一旦K33で内陸へと向かう。
右折したR204で小さな峠を越えると、複雑な入り江が目に飛び込んできた。





佐賀県のいろは島は、長崎県の九十九島ほどメジャーとは言えない。
実際、観光客らしき人影は殆ど見当たらなかった。
しかしながら、陽光を受けて静かに輝く海と大小の島、そして遠くに柔らかく霞む山々との対比は実にキレイで、B3を駐めて思わず見入ってしまった。
ただしボーッと眺めていると、睡魔が波状攻撃を仕掛けてくる。
一睡もしないまま昨日の22時から夜通し走ってきたためであろう、さすがに眠くなってきた。
近くのコンビニで昼飯にサンドイッチを喰い、今日はもう宿へと向かうことにする。


K50→K52と快走し、R203を南下。
厳木多久道路から長崎自動車道へと入り、アクセルを開けた。
並み居るバイクやクルマを一台残らずブッコ抜き、引き続き大分自動車道を東に向かう。
玖珠ICでアウト、渓谷沿いのK28を気持ちよく流して本日の宿泊地である深耶馬溪に到着した。





温泉旅館「鹿鳴館」は、部屋に鍵もかからない古い造りの宿。
が、渓谷を臨む露天風呂は素晴らしいロケーションで大いに結構である。
清流のせせらぎと鳥の声を聴きながら温めの湯に浸かっていると、長かった今日一日の疲れが山の緑と暮れなずむ空へと溶け出していくようだ。
地鶏のタタキや山女の塩焼きなど、山の幸満載の晩飯をビールと共に平らげて、岩風呂に入ればもはや限界。
正体も無く、烈睡するのであった。

自宅からの走行距離は、1,381km。
走行時間は13時間25分、平均速度は102.9km/hだった。

コメント 12

たまりませんねぇ。

wataさんの旅路をトレースしたいものです。

by tak (2010-10-26 00:31) 

なかなか渋いところ選択しましたね。この辺りはよく知ってます。厳木と書いて”きうらぎ”って読める人はいないのではないでしょうか。。。
by shima (2010-10-26 05:21) 

平均速度が伸びていますね。
私はB3で九州はまだ上陸したことがありません。
一度行ってみたいですね。
五枚目の写真のアングル、いつも思うんですが
誰かが後ろでハコ乗りしているんですか？
秘密を知りたいです。
by falconB3 (2010-10-26 14:14) 

地鶏のタタキうまそ～。
温泉にうまいもの。
自分にとっては最高の組み合わせです。

しかし、深耶馬溪行くのに唐津まわりとは、寄り道するには遠回り過ぎの気がしますが・・・
高速ただ区域でしたっけ？？
by tatsu_B6 (2010-10-26 18:42) 

takさん、こんにちは。

はい、たまりませんでしたよ～。
私の走ったルートをトレースする必要はまったくありませんが、機会があれば･･･いや、機会を作ってtakさんも是非九州を走ってみてください。
たまりませんから（笑）。

by wata (2010-10-26 19:45) 

shimaさん、こんにちは。

いろは島は今ひとつマイナーな感じでしたが、大観光地とは異なるそのマイナー感が非常にいい感じでした。
で、厳木は「きうらぎ」って読むんですね･･･。
宿へと向かう際にカーナビのおねいさんが「キューラギ」とかなんとか言ってたのですが、意味がわかりませんでした。
早速壊れたのかと思いましたよ、カーナビ（汗）。

by wata (2010-10-26 19:53) 

falconB3さん、こんにちは。

関東と較べれば、奈良から九州までのアプローチはほぼ半分ですよね。
B3を走らせて楽しいエリアですので、是非ともお出かけ下さい。
ちなみに5枚目の写真は、「気持ちよく走ってる感」を遺しておきたく撮ってみました。
リアのアシスト・グリップに装着した吊り革に掴まってオラオラ状態で箱乗り･･･ではもちろん無く（汗）、単に左手で撮影しただけですよ。
秘密でも何でもございません（笑）。

by wata (2010-10-26 19:59) 

tatsu_B6さん、こんにちは。

地鶏のタタキはもちろん旨かったのですが、その隠れた立役者は「柚子胡椒」でした。
以降の宿でもあちこちで供されましたので、柚子胡椒は九州の味なんだな･･･と改めて認識した次第です。
なお、いろは島に立ち寄る予定は当初まったくありませんでした。
深耶馬溪までは160kmほどありましたが、空いていたのであっという間に宿に着きましたよ。
料金も、1,000円でしたからね（笑）。

by wata (2010-10-26 20:07) 

wataさん、こんばんは。
wataさん、shimaさん、zenさんの偶然にも程があります。
同じ時期でのGTとは。羨ましすぎます。
今回も、大きなトラブルもなく無事でよかったですね。
２３日１７時六甲山に行こうかと思いましたが、今回は珍しく理性が働いて、開田高原に行ってきました。
お風呂の写真にモザイクが必要と思ったのは私だけでしょうか。（汗）

by M郎 (2010-10-26 21:14) 

M郎さん、こんにちは。

同じ週にshimaさんは四国を、zenさんは東北を旅していたとの由。
お互い、行くことを事前に告げるキャラでは無いので（笑）、すんごい偶然に仰天しましたよ。
で、もしM郎さんが六甲山に現れたら、卒倒の上で失禁していたと思われます（←そうか？）。
露天風呂の写真は、等倍で精査した上で問題なしと判断、掲載に至りました。
ご心配なく（汗）。

by wata (2010-10-26 22:26) 

こんにちは(^^)
いいなぁ、GT（羨）

いろは島いいですね♪　なんと言いますか、観光地化されておらず、生活のニオイがする感じがステキです(^^)
また、深耶馬溪の露天風呂の景色もまた風情がありますね。
by zdm1929 (2010-10-27 10:31) 

zdm1929さん、こんにちは。

そうなんですよね、いろは島には観光施設的なモノは殆ど見当たりませんでした。
複雑な入り江を利用した小さな漁港や、急斜面に作られた棚田など、美しい風景の中にもこの地に暮らす人々の営みが感じられるような温かい場所だと思います。
深耶馬溪の露天風呂は、貸切かつ日没までしか入れないのですが、たいへん気持ちの良いロケーションにありました。
袋の皺、伸び放題です（笑）。

by wata (2010-10-27 19:29)