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ボディダンパー、12,000km。 [about My B3]

2007年11月、横浜のBMW専門ショップ・Studieで「COX・ボディダンパー(YAMAHA・パフォーマンスダンパー)」をB3に装着してから、これまでに約12,000kmを走らせました。
このような「体感系パーツ」は、時間の経過とともに得てしてその効能を忘れてしまいがち。
ですが、意識して走らせると今でも「お、効いてるな」と感じる瞬間があります。
しかしそんな記憶も歳と共に薄れていくであろうことは火を見るより明らかですので、忘れないうちに再度記しておくことにします(汗)。

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開発元であるヤマハ発動機のレポートなどから、ボディダンパーは、サスペンションにおけるショック・アブソーバの役割を、ボディに対して果たしているパーツだと理解しています。
鋼板の集合体である自動車のボディはそれ自体が巨大なスプリングであるため、その動きを減衰させることにより車体性能全般を向上させよう、と言うことのようです。

従って、ストラット・タワー・バーのように装着部周辺のボディ剛性を高めるものでもなければ、アンチ・ロール・バー(スタビライザー)のようにロール量を規制するものでもないのでしょう。
実際、ボディが固くなったりロールが減ったような印象は一切受けていません。
ボディダンパーはこれらのパーツのような「ピンポイントの機能改善」を目的とはしていないため、能書きだけでは良くわからん、と言うのが正直なところでした。

で、B3Sカブリオに乗るk7さんやM3に乗るKさんといった信頼できるクルマ仲間の絶賛の声に触発されつつも、半信半疑で装着してみたボディダンパー。
装着の翌週に群馬県/赤城山周辺を走らせたときの記事を見ると、
「操舵時の安定感が向上し、ついでに乗り心地も多少良くなる。ただし、街中をチンタラ走ってるだけじゃわかりゃしねぇ」
との所感が書かれています。

・・・いや、「所感」と呼べるほどのモノでもない殴り書きの乱文ではありますが(汗)、この印象は基本的に今でも変わりません。
ただし「乗り心地の改善」に関しては、もはや忘却の彼方。
私自身がこれを再び確認しようと思ったら、一度ボディダンパーを外してみるしか無いと思います。

「操舵時の安定感向上」についても、緩いペースで走らせている分には既にその違いがわからなくなっています。
しかし、たま〜に山道を頑張って走らせてみると、明らかにその効きを実感することができます。

最も顕著に感じるのが、ややタイトなコーナーの連続するS字ベンド。
ステアリングを素早く切り返す際に左右方向に大きな荷重移動が発生するのですが、その移動が唐突では無く実に穏やかなのです。
「ガツンッ!」とではなく、「ジワッ…」という感じでしょうか。
従ってタイヤが容易にブレイクしなくなり、結果、抜群のスタビリティを感じながらオン・ザ・レールでコーナーをトレースすることができます。
「お、効いてるな」と今でも思わず呟く瞬間であり、追い込んでいくほどにその印象は強まっていきます。
自身の運転技術が向上したかのような錯覚に陥るほどです。

が、このようなボディダンパー装着時の特性を嫌う人もいるはずです。
例えばフェイント・モーションによってスライドを誘発し、コーナー入口から積極的に四輪ドリフトを仕掛けて走るような人。
無論私にゃそんな芸当は逆立ちしても不可能ですが(汗)、フェイントをかけてもブレイクしにくくなっているはずなので、ドリフト状態に持ち込むにはもう一段上の速度やアクションが必要になると思われます。
また、乗り心地や挙動が全般的にマイルドになりますので、クルマにスパルタンさを求める向きには「大人しくなった」との印象を与えるかもしれません。

なお、ボディダンパーは文字通り「ダンパー(ショック・アブソーバ)」ですので、その耐久性も気になります。
この点についてStudieの社長さんに聞いてみたところ、ヤマハが30万kmに及ぶ実走試験を行ってもその性能に劣化は殆ど見られなかったとのことでした。
なので、実質的には車輌寿命以上の耐久性がありそうです。

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BODY DAMPER.jpgボディダンパーの装着によって、B3の走りがかなり向上したことは間違いありません。
しかもそれは、元々気に入っていたB3の乗り味やキャラクターはそのままに、です。
スパルタンさを求めず、四輪ドリフト走行など神技に等しいと思っている私にとっては、この特性は大変好ましいものに感じられます。
もちろん「無くてはならないもの」ではありませんが、私はもはや「無しではいられないカラダ」になってしまったような気がしています(笑)。


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zen

なるほど、よくわかりました。
実はボディダンパーを装着すると、ボディのカッチリ感が増し、コーナー等の挙動がクイックなるものと勝手に思い込んでいました。
「挙動が穏やかになりタイヤが容易にブレイクしなくなる」とのWataさんの記述にまたまた欲しくなってきましたよ。

で、スタディにしつこく確認したところ「E39もいずれは可能性あり」とのことでしたので、気長に待つ事になりました。
by zen (2008-06-29 21:06) 

wata

zenさん、こんにちは。

ストラット・タワー・バーなどを装着すると、「ボディのカッチリ感が増し、コーナー等の挙動がクイックになる」と良く言われてますよね。
ボディダンパーを装着した私の場合、例えばノーズの入り方に違いは感じられませんでした。
もともとステアリングをズバッと切るタチではないので違いに気づかないのかもしれませんが・・・。

BMWで適合する車種を見ると、今のところ新旧3シリーズと1シリーズのみですね。
その他のモデルへも徐々に広がっていくでしょうし、B10に永く乗ると決められたzenさんですから、待つ楽しみもあると思いますよ(笑)。
by wata (2008-06-29 22:25) 

JAY-T

ボディーダンパー。
私もこれはつけて正解だったと思っています。
特に中高速コーナーでの車の安定感が増し、ドライビングプレジャーも高まりました。ロールによって捩れたボディーの振動をこのダンパーに吸収させることで、サスペンションのダンパーが本来の仕事をしている感じがします。装着直後は足回りが固くなった印象を受けましたが、この為ではないかと思っています。しかし、それでいて乗り心地も確保されているという不思議なパーツですね。
10万円と決して安いパーツではありませんが、駆け抜ける歓びを倍増させてくれるプライスレスなパーツではあると思います。
by JAY-T (2008-06-29 23:26) 

mtm

wataさんよっぽどお気に入りのようですね!

wataさんがアフターパーツを繰り返し語るなんて事滅多になさそうなので何か貰いました?(笑)

しかし、いいパーツである事は間違いありませんのでまだ未経験の方、是非!!!

ですよね!(爆)
by mtm (2008-06-30 13:30) 

k7

wataさん、こんばんは。

信頼して頂き光栄でございます。(涙)

正直、Cabである私のレポートはクローズドボディの皆様と違い、そのインプレもそのまま当てはまるものではないと思います。
BDに関してはゆるゆるオープンボディにはよりその効果が発揮されるような気がします。
正にwataさんが感じておられる揺れ戻しが綺麗に収まるといった部分には非常に効果があると思います。
その他の感想におきましてもwataさんに全く同感で反論の余地すらありません。(笑)

外したら・・・相当乗りづらくなるかも知れませんね。
by k7 (2008-06-30 20:23) 

K

実際、ボディーダンパーを装着すると、乗り心地が良くなりますね。
特に足回りを固めたクルマの場合、コンフォート性は少なからず犠牲になるので、
その改善には大きく貢献していると思います。

過去に交換したパーツで、これは3本の指に入るパーツだと思っています。
by K (2008-06-30 20:56) 

wata

JAY-Tさん、こんにちは。

>私もこれはつけて正解だったと思っています。

そうですね、私も正解でした。
2台で足柄から山中湖、秋山経由で相模湖まで走ったときに、JAY-Tさんがその効能を実感していたのが印象的でしたよ。
ボディダンパーは速度を上げるほどに効果の出るパーツだと思っていますので、JAY-Tさんと走ったおかげで私もよりハッキリと体感することができました(笑)。
http://blogs.dion.ne.jp/osm/archives/7099919.html
by wata (2008-07-01 01:09) 

wata

mtmさん、こんにちは。

>wataさんがアフターパーツを繰り返し語るなんて事滅多になさそうなので何か貰いました?(笑)

貰ってません(笑)。
そもそも私は殆ど純正部品しか使ってませんから、アフター・パーツについては語りたくても語れないんですよ(泣)。

逆に、アフター・マーケット製品てんこ盛りの「B3改」に乗るmtmさんこそ、何か貰ってるんじゃないですか?(疑)
by wata (2008-07-01 01:19) 

wata

k7さん、こんにちは。

>信頼して頂き光栄でございます。(涙)

いえいえ、とんでもございません(伏)。
意味不明な「ドレス・アップ・パーツ」ならいざ知らず、このような走行性能に関わる機能部品については、確たる裏づけが無いと装着する勇気が湧かないのです。
その裏づけは、信頼できる仲間の実体験に勝るものはありませんからね。

オープン・ボディとクローズド・ボディとではボディの振動や捩れも大きく異なるでしょうから、ボディダンパーの効く度合いも違うのかもしれませんね。
・・・って、優雅なカブリオレなんですから、振動したり捩れたりするほど飛ばさなきゃいいのに(涙)。
by wata (2008-07-01 01:32) 

wata

Kさん、こんにちは。

>特に足回りを固めたクルマの場合、コンフォート性は少なからず犠牲になるので、その改善には大きく貢献していると思います。

そう、KさんのM3と私のB3とではココが違うんですよね。
KさんはただでさえB3を遥かに上回る走行性能を持つM3に更なるハード・チューンを施しているワケですから、スタビリティは抜群ながらやはり固めの乗り心地。
そこへボディダンパーを装着したため、「コンフォート性能の向上」が強く現出したのでしょうね。
私のB3はちょうどその逆で、「スタビリティ性能の向上」が強く出ているのだと思います。

全く同じパーツなのに、それぞれのクルマに足りないところを補ってくれるような感じです。
コレがヤマハの言う「車体性能全般の向上」なのかもしれませんね。
by wata (2008-07-01 01:54) 

amataro

wataさん こんにちは

んーボディーダンパーやっぱり気になります ボディーの不自然な揺り返しを抑えてくれるのですから、悪くなるはずはないでしょうねぇ

特にコンフォート性の向上が見込めるのであれば入れて見たいなぁと思う今日この頃です。。。
by amataro (2008-07-01 18:12) 

wata

amataroさん、こんにちは。

もともとB3は「こんなんで山道走れんのかよ!」って思えるほどコンフォートなクルマなので、ボディダンパーによる快適性の向上はそれほど体感できたワケではありませんでした。
が、M3のような「硬めのクルマ」であれば、Kさんの言われるとおりコンフォート性能の向上が見込めるのではないかと思っています。

運動性能と快適性能とのバランスをどこで取るかと言うのは、ストリート・チューンの永遠の課題でしょうねぇ。
サスペンションなどのセッティングを煮詰めていくのが正道だとは思いますが、この「二本の棒」である程度は解決できちゃうかもしれませんよ(笑)。
by wata (2008-07-01 22:28) 

HAM

お久しぶりっす。色々ありまして・・・(^-^)

このボディーダンパーという代物。
実は私のB5にも装着されています。
体感的にはすぐなれちゃうのが微妙なんですが
未装着の車に乗るとその違いは明確ですよ。

それはB5Sの試乗車なんかに乗っても
違いは感じます。違いというか質感ですけど。

ともかく、車道楽人の琴線に触れるような
パーツである事は確かだと思います。
by HAM (2008-07-06 08:24) 

ブラン

wataさん、こんにちは。ご無沙汰しております。

ずっと拝見はしております(笑)。ボディダンパーの件、このブログは私のために書いてくださったような内容(自己中心)でしたので思わずカキコしてしまいました。さらにユーザー車検は、私も昨年の秋に初チャレンジしました。

『高価な魔法の棒きれ』は数ヶ月のうちに装着予定です。先日、wataさんから直接お話を聞いてから心が動いてしまいました(爆)

ユーザー車検は、京都の車検場では初めての人のために、説明ビデオを用意してくれています。分からないことがあったら素直に聞けば教えてくれますね。私はあらかじめ検査場を見学して要領をつかんでいたのでビデオは視聴しませんでしたが。まぁ、会社等でよくある定期健診みたいなものと思っています。検査機器が並んでいて、「wataさん、次は視力の検査です。」ってカルテ持たされて回るやつです(笑)。
by ブラン (2008-07-06 12:39) 

wata

HAMさん、こんにちは。

>未装着の車に乗るとその違いは明確ですよ。

E60クラス、とりわけB5ともなれば、車体性能はストックのままでも十分以上のモノがあるのでしょう。
それでもボディダンパー装着によって質感が更に向上するということは、やっぱり効いているってコトなんでしょうね。

しかし現時点ではE60用のラインアップはありませんから、HAMさんはワンオフ・オーダーで装着しちゃったってコトですよね。
さすがは「超クルマ道楽人」、我々のような常人とはやることが違いすぎます(笑)。
by wata (2008-07-06 15:41) 

wata

ブランさん、こんにちは。

>先日、wataさんから直接お話を聞いてから心が動いてしまいました(爆)

そうですか、動かしてしまいましたか・・・(汗)。
このテのモノは好みがありますので一概にお勧めはできませんが、少なくとも私は装着して良かったと思っているクチです。
ま、ボルト・オンでの取り付けですし、装着にあたってその他の箇所を調整したりする必要はありませんから、気に入らなかったら外してネット・オークションにでも出しちゃいましょう(笑)。

ユーザー車検はだいぶ受けやすくなっているようですね。
ただ何回かやっていて思ったのですが、車検場が混雑していると我々シロウトに対する扱いがぞんざいになるような気がします。
月末などは駆け込み登録で混雑するようですから、月初〜月中が狙い目かもしれませんね。
by wata (2008-07-06 15:55) 

ゴウ@神戸

遅れ馳せながらひっそりと書き込み。

一昨日ボディーダンパー装着しましたが、効果覿面です(大汗…)
街乗りではシットリ感3割増しと言った感じです。いや4割かも。

B5Sはサスペンションの2段階切替ボタンがあるのですが、
SPORT→normal normal→comfortになった気分です。
でもしかし、SPORTに入れるとSPORTなりのコシはちゃんと
あるような。言葉では言い表しにくいのですが。

山のS字ではジワっ…すとん…すぱっ!といった感じです。
これはいいです。楽しいです。
by ゴウ@神戸 (2013-04-23 19:44) 

wata

ゴウさん、こんにちは。

こんなに古い記事なのに、閲覧&コメントいただきありがとうございます。
私は装着後5年以上も経過しているのですが、改めて装着直後の好印象を思い出しましたよ(笑)。
恐らくは、「外してみるとそのありがたみがわかるパーツ」だと思いますので、今のうちにボディダンパーの性能を存分に味わって下さい。
慣れると、忘れちゃいますから(涙)。

by wata (2013-04-23 21:04) 

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