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埼玉・群馬ドライブ [drive/touring]

3月26日。
ときどき太陽が顔を覗かせる、薄曇りの日曜日。
朝7時過ぎ、関越自動車道/花園ICを下りてR140を東へ。

今日は埼玉県/秩父から群馬県/奥多野方面へとB3を走らせます。
目的は例によって「走ること」ですが、今回は珍しく具体的な目的地があります。
前々から気になっていた、山奥の手打ちうどん屋。
そう、今回は蕎麦ではありません(笑)。

陽気も春めいて観光シーズンに突入したためか、朝も早いというのに秩父方面に向かうR140は思ったよりクルマが走っています。
もちろん渋滞というほどのものではありませんが、川の対岸を並行して走るK82へと躊躇せずエスケープ。
思ったとおりクルマも信号もなく、快調に走れました。
長瀞(ながとろ)からはまたまた国道を避け、K37を東へ快走していきます。
そして宮戸という小さなT字路からが、本日最初の峠越えであるK71。
信号待ちの間に、シート・ポジションを「ワインディング・モード(笑)」にセットします。

K71は、埼玉/群馬県境である土坂峠を挟む1.5〜2車線の屈曲路。
2速⇔3速でアクセルを開け、タイヤを切りつけながら急勾配を登っていきます。
10kmほどで土坂峠を越え、群馬県側のダウン・ヒルに入りました。
しかし路面のあちこちに砂が浮いており、コーナー手前のブレーキングで頻繁にABSが作動する始末。
どうやら積雪時に撒かれた滑り止め用の砂が残っているようです。
急勾配の下りに、砂の浮いたコーナー。
DSCも及ばず四輪とも大きくブレイクしてしまったら、私ごときのウデでは恐らくリカバリーは不可能。
仕方なく、滑らない程度の速度で下りていきました。

下りきったところで神流川(かんながわ)を渡ると、R462にぶつかります。
左折して、道の駅「万葉の里」でトイレ休憩。
まだ開店前でしたが、神流川を見下ろすベンチで煙草をふかしつつ「ツーリングマップル」でルートを検討します。
このまま目的地のうどん屋に向かうには時間が早すぎるので、あちこち寄り道しながら走ることにしました。

神流川に沿って走るR462は、「奥多野花街道」とも呼ばれる改良済の快適なカントリー・ロード。
広い道幅、キレイな路面、緩やかなコーナー。
この状況はR299にスイッチしてもしばらく続きます。
4速⇔5速で巡航していきました。
で、道の駅「上野」を過ぎ、巨大つり橋「スカイブリッジ」に寄ってみました。


a.jpg
全長225m、高さ90m。
山の中腹に架けられたスカイブリッジは、本当に巨大な歩行者専用つり橋でした。
駐車場にB3を駐め、料金箱に100円を入れて橋を渡ります。
確かに景色はいいのですが、なぜか今ひとつ心に響くものがありません・・・。

渡った先には、コテージ村。
B3を駐めた側には、鍾乳洞。
つまりこの橋は生活には全く関係ない、100%観光用の橋。
道理で空疎な感じが拭えないワケです・・・。

R299に戻って更に東へ向かっていると、道端に「日帰り温泉オープン」の捨て看板が。
誘われるままにK124へと左折、山の中を走りこんでいくと、山村に真新しい温泉施設が忽然と姿を現しました。
浜平温泉「しおじの湯」です。


b.jpg
この日帰り温泉、3月3日に仮オープンしたばかりとのこと。
地図にもカーナビにも載っていませんでした。
ラッキーなことに、本格オープン(4月24日)までの間のサービス料金ということで、半額の200円でOK。
川に面した露天風呂に、のぼせる寸前まで入っていました。
風呂から上がると、一気に襲う空腹感。
そろそろうどん屋へ向かうこととします。

K124をR299まで戻り左折、その先をすぐK45に右折して塩之沢峠に向かって登っていきます。
そして人家もほとんどない山の中に、目指すうどん屋はありました。

開店時間より前でしたが、おばちゃんが厨房から「どうぞ中で休んでてください」と声をかけてくれました。
どうやら私が本日の一号客。
座敷に上がりこみコタツに入って待っていると、「お茶でも飲んで待っててください」と、おじさんがお茶と漬物を出してくれます。

うどんを待つ間に次から次へとお客さんがやってきて、開店時間には20人ほどになりほぼ満席。
すると店のおじさん、人数を数えて曰く「今日はもうおしまいだぁ」。
後から来るお客さんに、店先で品切れを詫びています。
聞けばこの店、一日40食ほどしかうどんを作らない(作れない)とのこと。
今日はこの後20名の予約が入っているため、開店時間と同時に売り切れとなってしまったようです(汗)。


c.jpg
で、出てきたうどんに仰天しました。

でっかい木の椀。
のたうつ大量の極太&極厚麺。
ごっつい二種類のかき揚げ。
更に茹で玉子。

大盛り?
いや、そもそも注文をした覚えもありません。
この店のうどんは「野菜天ぷらうどん」一種類のみなので、特に注文をしなくてもコイツがこの量で出てくるという寸法です。
しかしものすごいボリューム。
特に大食いでもない私は、心の内で「こんなに食えるワケねぇだろっ」と叫びつつ、箸をつけました。

・・・完食(汗)。
ツユも全て飲み干していました。


d.jpg
麺は不揃いで堅さもまちまち。
繊細さとは一切無縁のうどんではありますが、素朴で無骨で味わい深い。
笑顔で切り盛りしているおじさん/おばちゃんの人柄が、そのままうどんの味になったかのようです。
来た甲斐があった・・・。
食後に外のベンチで煙草をふかしつつ、そんなことを考えていました。

「峠のうどん屋 藤屋」の野菜天ぷらうどん、500円。
心に残る一杯となりました。

・・・って、グルメのBlogではないので(汗)B3に乗り込み帰路に就くことに。
帰路といってももちろん最短距離で帰るワケもなく、例によって「走れる道」を選んで帰ることにします。

K45→R299と戻りますが、往路で走ったR462へは直進せずに、右折してR299を志賀坂峠へ。
本日二つ目の峠越えです。
比較的見通しの良い1.5〜2車線路で、最初は調子よく走っていたものの、峠の手前で先行車に追いついたためペース・ダウン。
そのまま峠を越えて埼玉県に入り、おとなしく下っていきます。
小鹿野(おがの)の町まで出ると、さすがに交通量が増えてきました。
このままR299を走れば秩父市街を通ることになり、混雑するのは火を見るより明らか。
というワケで住宅地を通り抜け、K11で定峰峠へ向かいます。

本日三つ目の峠越え。
峠までは1〜1.5車線の狭い上りで、時折対向車も現れます。
オープン・コーナーではそれなりに速度を上げましたが、ブラインド・コーナーでは慎重に走りました。
峠で一服して下り始めると、ここからはほぼ完全な2車線路。
小川町方面へと下っていきます。

小川町からは関越自動車道/嵐山小川ICまですぐなのですが、もう少し走りたいと思い、K11を離れてK273へと右折。
本日四つ目の峠である松郷峠を越えることにしました。
K273は森の中を走る1.5車線路ですが、クルマの少ない時間帯であれば、かなり気持ちよく走れそうな道。
しかしこのときは対向車も多く、すれ違いに何度か停車を余儀なくされます。
峠を越えた後はK172→K171と結び、鶴ヶ島ICから関越自動車道で帰宅しました。

---

今回走った、群馬県神流町(かんなまち)と上野村。
埼玉県境のこの地域、訪れたのも初めてでしたが、「奥多野」と呼ぶことも初めて知りました。
秩父に較べればマイナーですが、山に囲まれ道も良く、楽しく走れるエリアです。
また走りに来ようと思いました。

走行距離は、340kmでした。
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一徹

ご無沙汰しております。旧「is一徹」です。
1998年秋のBOやまびこオフでM3リムジンを乗せて頂きました。と言いましても、昔のことですから覚えてらっしゃらないですよね・・・
今は、縁あってE39のB10-3.3(MT)に乗っております。「同じアルピナ3.3Lエンジンつながり」と言うことでよろしくお願いします。
奥多野は確かにややマイナーですが、結構走り甲斐ありますよね!仕事の関係で6年半前橋に住んでいて榛名や赤城に飽きると、偶に奥多野にも足を伸ばしてました。当時は鼻は軽いがパワーの無いisでしたのでタイトコーナーを中心に楽しんでました。個人的にはおまんじゅうが好きなので走りの合間に立ち寄ってました(笑)上野村のうどん屋さん、次回は行って来たいと思います。といっても、今は都内在住でそう簡単に行けない身のですが・・・
by 一徹 (2006-04-08 18:53) 

wata

一徹さん、こんにちは。
当Blogへようこそお越しくださいました。
よろしければ、これからも是非お立ち寄りください。

「is一徹」さん、覚えてますよ!
お互い、あの頃は良く掲示板に書き込んでいましたねぇ(笑)。
ただ、M3に乗っていただいたことはすっかり忘れてしまっていました・・・すみません(涙)。

今はB10 3.3にお乗りなんですね。
しかもMT!
360台ぐらいしか生産されていないようですから、超レアですねー。
私は一度も見たことがありません。
お互い大切に、かつガンガン乗っていきましょうね。

埼玉に住んでいながら、奥多野の魅力にはこれまでまったく気がついていませんでした。
R299もうどん屋へ右折するあたりまではずいぶん改良されていてちょっと驚きました。
そこから先の十石峠までは、舗装はされたものの相変らずキョーレツな山道のようですが・・・。

うどん屋は是非行ってみてください。
万人受けする味ではないかもしれませんが、はるばる食べに行く価値は十分あると思いますよ。
by wata (2006-04-08 20:28) 

junpei

初めまして。
何度かブログをこっそり読ませていただいているE90 320に乗り同じ埼玉に住みますjunpeiと申します。
いつも素晴らしいブログで感心して見させていただいているのですが、今回のブログは特に素晴らしく実際の風景が目に浮かぶようです。
是非近いうちに私も同じルートにてドライブに出かけてみようと思っています。
うどんも旨そうですね。私もうどんが好きなので是非出かけて食べてみようと思っています。
初めての輸入車、BMWで何も判らない身ですが、乗るたびにもっと遠くへもっと沢山走りたいという気分にさせてくれる車だと思いながら乗っています。
またドライブの参考にさせていただきます。
今後ともよろしくお願いします。
突然失礼いたしました。
by junpei (2006-04-09 23:10) 

wata

junpeiさん、はじめまして。
ようこそお越しくださいました。
こちらこそ、今後ともよろしくお願いします。

いや、好き勝手に書いているだけで、決してお褒めいただくほどのBlogではないんですが・・・(汗)。
私のBlogはともかく、今回のドライブ・ルートはなかなかお勧めです。
中でも土坂峠を越える県道71号線と「奥多野花街道」こと国道462号線は、素晴らしく楽しい道でした。
天気の良い日に朝早く起きて、是非とも空いているうちに走ってみてくださいね。

最新の3シリーズ、E90にお乗りなんですね。
320iは知人が乗っていますが、バランスに優れたとてもいいクルマだと聞きました。
BMWはハイウェイやワインディング・ロードを組み合わせて長距離を走らせると、とても楽しいですよね。

そうそう、土日であればうどん屋には遅くとも11時半の開店までには到着されることをお勧めします。
あそこまで行って、売り切れていたらシャレになりませんからね(笑)。
by wata (2006-04-09 23:56) 

童夢

こんにちはwataさん
最近は女房のブログの更新の手伝い(イラストレーターやフォトショップでの写真画像処理)ばかりさせられてなかなかコメントできずに申し訳ございません。
なかなか遠出もできずにおつき合いばかりで近場をグルグルとさせられておりますが、昨日は日中にようやく1人で出掛ける機会に恵まれまして首都高速を走り回っておりましたが、B3のサスペンションの設定と高速巡航時のノーマルのBMWと比較して(ノーマルも素晴らしい設定だと思いますが)のバランスの良さに改めて感心させられた次第であります。帰りに横浜のみなとみらいでフェラーリ、ポルシェ、マセラティー、同じアルピナグリーンのB-10と偶然にも華やかに密集してしまいましたが歩行者の車好きと思われる方々の異様な熱い視線が恐い程に印象的でした。休日の夕方に置けるスペシャルカー達の密度はもしかして青山、六本木、目黒通り以上にここ「みなとみらい」地区にはあるかも知れません。
それにしてもwataさんのブログの「うどん」が凄いボリュームで美味しそうですね。私も蕎麦も好きですがうどんもうるさい方と勝手に自負しています。今度、機会あらば食べに行きたいと思います。

女房のブログ地獄に巻き込まれている童夢でした。(泣
by 童夢 (2006-04-10 16:35) 

wata

童夢さん、こんにちは。
奥様のBlog更新作業、ご苦労さまです(笑)。

そうですね、ハイウェイでのB3はマナーも良く、安心して飛ばすことができますね。
同時にタウン・ライドでもワインディングでも楽しめる、非常にバランスのとれたサスペンション・セッティングだと思います。

峠のうどん屋、是非行ってみてください(って、皆さんに勧めてるなぁ・・・)。
うどんの味やボリュームだけでなく、この店は山奥にあるということも大きな魅力の一つだと思います。

ちなみに私も、蕎麦/うどんの両方とも好きです。
蕎麦のイチオシは、「七兵衛そば」。
こちらへも機会があれば行ってみてくださいね。
ただし、山形県ですが・・・(汗)。
http://blogs.dion.ne.jp/osm/archives/1993368.html
by wata (2006-04-10 20:53) 

B-chan

お久しぶりです。
このルート私もお気に入りのコースです。
暖かくなってきたのでこちらの上野村方面にも出かけてみたいです。昨年出かけたときには、土坂峠は土砂災害のため通行止めであったと記憶していますが、復旧したのでしょうか?
by B-chan (2006-04-16 20:10) 

wata

B-chanさん、こんにちは。
そう、いいルートですよね〜。
また近いうちに行きたいと思ってます。

土坂峠で土砂災害があったのですか。
私が走ったときはそれらしき痕跡はありませんでした。
でもひょっとすると、群馬県側の路面に残っている砂は、災害のときのものかも・・・(汗)。
ダウン・ヒルの際は、滑りますのでくれぐれもご注意くださいね。
by wata (2006-04-16 21:17) 

B-chan

こんばんわ。
路も程よく整備されており、交通量も少なく気に入っております。峠のうどん屋「ふじや」おばあちゃん元気そうで何よりです。気持ちのこもった御もてなしとはこの事ですね。昨年は、ここからぶどう峠を越えて清里に抜けるハードなコースを選択しました(^^)。今度は上野からR299で八千穂に抜けてみようと思います。多分ここは道路が整備されており走行しやすいでしょうね。
by B-chan (2006-04-16 22:09) 

wata

B-chanさん、こんにちは。
やはりご存知だったんですね、藤屋(笑)。

ぶどう峠越えにしろ十石峠越えにしろ、このあたりの長野までの道はハードなんですよね。
私はぶどう峠を越えたことはありませんが、15年以上前に長野からR299十石峠越えで帰ってきたことがあります。
その頃はガッタガタの超悪路で、ガードレールもない未舗装路でした(大汗)。
今は全線舗装のようですが、ハードなことに変わりはないようですよ。
お気をつけていらしてください。
by wata (2006-04-16 22:31) 

一徹

wataさん、こんにちは。
前日の仕事が予想外に早く終わり早起き(といっても6時起床程度ですが・・・)する自信が出てきたのと、愛娘が「付いて行く」(←これ重要)と言い始めたので、群馬時代の友人を誘い「奥多野攻め」を4/22(土)に決行しました。
当日は天気も大変よく、連休前と言うことで道も空いており、快適な走りが楽しめました。上野村では桜が見ごろで、東京ではとっくに終わってしまった「花見」を思いがけず楽しむこともできました。
まず、下久保ダムで散歩をし、その後「道の駅」やおまんじゅう屋を何軒か立ち寄ってうどん屋に行き、昼食を食べました。確かに、とてつもない大盛りうどんでしたね。想像を超えていました!そして、素朴と言うよりやや無骨な麺、やや甘めだけど美味しいつゆ、サクサクの天ぷら・・・確かにはるばる来た甲斐がありました!
その後は、スカイブリッジを見た後、例の温泉に入りました。200円でピカピカの温泉に入れて幸せでした。
因みにこの日、練馬〜本庄児玉の関越往復と一般道の計350km走行で、燃費はなんと11.7km/l!重いB10 なのに大したもんです。驚いてしまいました。
p.s.
wataさん、私のB10は最終型のE4/7だと思います。関西の某B3オーナーの方のHPでも、E39の3.3Lエンジン後期モデル(530iベース)がE4/7という書き込みがあったと記憶しております。
しかし、アルピナはチョコチョコ仕様変更する割にはインフォメーションが絶対的に不足していて、謎が多いため、「オーナー泣かせ」ですよね(笑)
by 一徹 (2006-04-24 23:58) 

wata

一徹さん、こんにちは。
行かれたんですね、奥多野。
しかし、お嬢さんを乗せて「攻め」てはイケません(笑)。

峠のうどんは驚きますよねぇ。
あまりの量にもう当分食わなくていいや、とも思うのですが、一徹さんのコメントを見ているうちにまた・・・(涎)。

温泉はギリギリ半額でしたね。
24日から通常料金ですが、それでもこのご時世で400円ってのは安いほうだと思います。

・・・また行こうかなぁ、奥多野。

それと、大変失礼しました(汗)。
B10 3.3にも前期型(E4/5)と後期型(E4/7)があったんですね。
いや、全く知りませんでした。
2000年12月以降の製造分から切り替わっているようです。
ホント、謎が多いですね・・・(汗)。
情報、ありがとうございました!
by wata (2006-04-25 00:25) 

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