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昔乗ってた車(4)BMW・M3B[2] [automobiles except My B3]

1995年5月に納車されたM3セダン。
キーを受け取り、街中に乗り出した一番最初の印象は、意外に普通に乗れるクルマだなぁ、というものでした。
それまで乗っていたメルセデス2.3-16があまりに過激なクルマだったので、スペック・シート上での「175ps→286ps」とか「55タイヤ→40タイヤ」などという差分を勝手に解釈し、「過激→超過激」と思い込んでいたためかもしれません。
いずれにせよ2.3-16よりもはるかにリラックスして乗れる、極めて現代的なクルマだと思いました。

さて、新車なので一応慣らし運転をすることにします。
でも慣らしの間ってアクセル踏めないし速度も出せないし、ガマンして走らなきゃいけないのがツラいんですよね・・・。
ところがイタリア語のオーナーズ・マニュアルには、こう書かれていました。

〜2,000km:5,500rpm以内、160km/hまで
〜5,000km:200km/hまで

・・・こ、これならガマンの必要はあまりなさそうです(汗)。
というワケで、2,000km時点での油脂類交換を挟み、上記の「メーカー指定上限値を遵守」して慣らし運転を終了しました。
慣らし運転なんて、こんなもんでいいみたいですよ(笑)。

しかし速いです、M3。
(計測したことはありませんが)数値上の「速度」はもちろんのこと、何よりも感覚的な「速さ」が素晴らしいです。

Image006.jpg
エンジンのレスポンスは本当に目覚しく、アクセルを踏めば回転計の針は直ちにレッド・ゾーンに向かってすごい勢いで突進していきます。
「ギュイィィィンッ」という金属質のエンジン・サウンドは、高回転域まで回しても澱みや濁りが全くありません。
高速道路での100km/h集団から抜け出す際などは、本来5速のままで十分事足りるのですが、ついシフト・ダウンしてアクセル全開ってやっちゃうんですよね・・・。
で、このパターンで覆面パトに2回ほど捕まってます(涙)。

Image002.jpg
ハンドリングも天下一品でした。
3リッター・6気筒という大きなエンジンを搭載しているにもかかわらず、ターン・インでの挙動は実にシャープでその重さを全く感じさせません。
外誌でM3のハンドリングを「イタチのように曲がる」と評していましたが、まさに言いえて妙だと思います。
ソリッドなサスペンションと235/40R17のミシュラン・パイロットMXX3で構成される足回りの限界は非常に高く、私ごときの腕でもかなりのハイスピード・コーナリングが可能でした。
・・・というより、私ごときの腕ではその限界を超えるところまでたどり着くことができなかった、と言うのが正直なところです。
リニアなフィーリングと強い制動力とを併せ持つブレーキも、また秀逸でした。

Image004.jpg
不満な点もありました。
レザー・シートは長距離でも全く疲れ知らずですが、その素材と形状は横方向のサポートには非常に不向きでした。
このことは今のB3にも当てはまります。
なおM3セダンにはM3クーペのような専用シートではなく、スタンダードのE36クーペと同形状のシートが装着されていました。

それと、エアコン。
猛暑で渋滞しているような状況では、効きが悪くなりました。
またチャコール・キャニスターの容量不足なのか、夏場は室内にガソリン臭が漂うことがあります。
並行輸入車ゆえのことかとも思いましたが、正規輸入車のM3オーナーからも同様の声はよく聞かれました。
ちなみにM3Cにしてからは、このような症状はなくなっています。

このM3Bセダンを所有していたのは、2002年までの7年間。
北海道/宗谷岬から四国は高知県まで走りまくり、走行距離は10万kmに達しました。
これまでで最も長く、最も距離を乗ったクルマです。
その間は、各種油脂類や消耗パーツの交換、2年に1回程度の整備点検といったごく普通のメンテナンスだけで済んでいます。
トラブルと言えるほどのものは・・・パンクが1回と、助手席側のドアロック・モーターを1回交換したことぐらいでしょうか。

M3B01.jpg
サラリーマンのくせに身の程知らずの大金を投じて手に入れた、BMW M3セダン。
しかし、メンテナンス費用も含めて支払った額を差し引いても、M3はなお余りあるドライビング・プレジャーを与えてくれたと思っています。
速くて楽しくて壊れない。
本当にいいクルマでした。

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コメント 2

MT

通称M3B。私も乗ってましたから、よくわかります。
エンジンのレスポンスは良かったですね。回転落ちも
よく、タコメーターは勢い良く上下しました。
コントロール性の良い車でしたね。面白い車でした。
by MT (2006-01-14 21:32) 

wata

MTさん、こんにちは。
ご同輩ですね(笑)。

そうでした、回転が上がるのはもちろん落ちるのも速かったですね。
クラッチを切ると、回転計の針がストンと落ちるんですよね。
今のB3にはM3Bほどのキレ味はなく、ときどきあのビビッドなエンジン・レスポンスが懐かしくなります(笑)。
by wata (2006-01-14 22:19) 

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