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GT2011GW[1]5月4日:「三無い宣言」、終了(涙) [drive/touring]

昨晩の激しい雨も止み、青空さえも覗く夜明け前。
午前4時半に埼玉の家を出たオッサンは、B3を中央自動車道へと走らせました。

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さすがはゴールデン・ウィーク、まだ渋滞とはなっていないものの早朝からたくさんのクルマが走っており、相模湖IC付近では速度も70km/hレベルまで低下する始末。
それでも笹子トンネルを抜けた辺りからはスムーズに流れるようになり、B3もマイペースを取り戻すことができました。
快調に走って八ヶ岳PAに入り、ビン牛乳とハムサンドで高原チックな朝食と洒落込みます。

今日から3泊4日の予定で、B3を駆って旅に出ました。
グランド・ツーリング2011GW、初日は長野県/諏訪からR152をひたすら南下し、途中2箇所の不通区間を経て静岡県から奥三河入りする計画です。
諏訪ICを降りたB3はR152に入り、杖突峠に向けてヒル・クライムを開始しました。
クルマも少なく、連続するコーナーを次々とクリアする極上のワインディング・ランを堪能します。
DSCを一段カットし、3速からのハード・ブレーキングで2速へとギア・スティックを叩き込み、左のタイト・コーナーに飛び込んでバキッ

・・・「バキッ」って、何?(汗)

それまで何とも無かったのに、ステアリングを左に切ると、フロント下部からバキッとかゴトッとかイヤな感じの音がするようになったのです。
とりあえず路肩に停めて下を覗き込んでみると、アンダー・カバーの右側が内側から押されているような形跡がありましたが、それ以上のことはわかりません。
いずれにせよ、このまま走り続けたりしないほうが良さそうです。
そこで峠までの道半ばでUターン、ゆっくりと諏訪の街まで戻り、ガソリン・スタンドでリフトを借りてアンダー・カバーを外してみました。
すると、フロント・スタビライザーのブッシュをボディに止めている右側のU字型ブラケットがものの見事に割れており、遊ぶようになったスタビライザーが左旋回時にアンダー・カバーに干渉しているようなのです。
マジかよ・・・。
ツーリング時の心得としている事故らず/壊さず/捕まらずの「三無い宣言」が、出発後わずか数時間であっけなく崩れ去りました(泣)。

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で、塩尻にある深澤自動車の社長に電話をしたところ、診てあげるから持っておいで~とのありがたいお言葉。
アンダー・カバーを外したまま中央道をゆっくり走り、無事にファクトリーへ到着しました。
さてどうしたもんかと思案した社長、おもむろに社有車のE46からブラケットを外し、B3に装着してくれました。
ステア特性の変化を受容してスタビライザーを外してしまう案もあったのですが、これなら従前と変わらぬコーナリングを楽しむことができます。
一時はどうなることかと冷や汗をかきましたけど、トラブルの発覚が早くてむしろラッキーだったと思いました。
合計2時間ほどのロス・タイムとなったものの、B3はグランド・ツーリングに復帰です。
深澤社長、どうもありがとうございました!

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塩尻ICから三たび中央道に乗り、伊那ICでアウト。
杖突峠はパスしたものの、高遠まで東進して計画通りR152の南下を再開しました。
空は晴天、道は2車線、交通量は僅少で、「走らせろ」と言わんばかりのコンディション。
異音の再発が無いことを確認した上で、サイド・ウィンドウとアクセルを開けてB3でのマイペース走行を楽しみました。
美和湖を過ぎて山の中に入っていくと、道は1-1.5車線の山坂道となります。
上りきった分杭峠はゼロ磁場のパワー・スポットとして近年有名になり、今日も手前の駐車場からシャトルバスが何台か往復しているようでした。
以前は何も無い、静かな峠だったんですけどね・・・。

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峠を下りてしばらく走ると、道は再び明るい2車線のクルージング・ロードとなりました。
4速から5速へとシフト・アップ、B3は緑の中を快調に走り続けます。
大鹿の集落を過ぎるとR152はまたもや狭くなり、たまにやってくる対向車とのすれ違いには注意が必要です。
川沿いを離れ、山の中の屈曲路をジワジワと上っていくと、地蔵峠
R152は一旦ここで南進を断念し、その不通区間を蛇洞林道が繋いでいるのです。
完全舗装の林道を走り、峠方面へと舵を切って更に上っていくと、空がどんどん近づいてくるのがわかります。

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標高1833mのしらびそ峠からは、やや霞みながらも雪に覆われた南アルプスの峻険な峰々が一望。
ゴールデン・ウィーク、しかも昼時とあってか、近くにあるロッジも含めて人もクルマもバイクも少なくはありませんでしたが、それでものんびりと絶景に浸ることができました。
ここは、以前から一度訪れたいと思っていた場所。
今回のグランド・ツーリングを計画するにあたっても、真っ先にウェイ・ポイントに指定していました。
天気にも恵まれ、念願叶って何よりです(笑)。

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林道は断崖に沿って南へと伸び、途中から更に狭くなって急斜面を下るようになりました。
すっかり腹ペコではありましたが、しらびそ峠のロッジでは飯を喰わずにB3を走らせています。
強烈な山道を下って森を出たところが、日本のチロルと呼ばれる上村・下栗の里
ここに旨い蕎麦屋があると聞いてやってきたのですが、店内は満席で更に10人ほどが空席を待っている有様です。
並んでまで喰うつもりは無く、他に店らしい店も無かったので、ここでの昼飯を断念することにしました(涙)。
しかしながら周囲の桜は未だ散り始めといった感じで、実にいい雰囲気。
空腹を抱えて独り佇む旅オヤジの心を、大いに和ませてくれるのでした。

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下栗の激斜面を下りきってR152に復帰し、南下を続けるB3。
途中、食い物を求めて道の駅「遠山郷」に立ち寄ってはみたものの、いまいちピンと来るものが無くて空腹のまま再び走り始めました。
暗い森の中へと上ってゆく手前、通行止め予告看板に一瞬ヒヤリとしましたが、今日は問題なく走れるとの由。
ホッと胸を撫で下ろしつつ、R152第二の不通区間を結ぶヒョー越林道に突入です。
ツーリングマップル上、長野/静岡県境の兵越峠に「峠の茶屋」と記載されているのですが、そんなもんは全く無し。
あわよくば茶屋で何か喰おうとの目論見は完全に外れ、荒れたアスファルトにその悔しさを叩きつけて山道を駆け下っていきました(涙)。

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不通区間を抜けてR152に戻り、水窪のドライブインにて小休止。
ここは2年前の秋にクルマ仲間と4台で訪れており、その際にも喰った芋串を今日は昼飯の代わりとしました(笑)。
更に屋台で売っていたたい焼きをハフハフ言いつつ平らげれば、空腹は一気に解消。
大満足のうちにB3をリスタートさせ、川沿いのワインディングで痛快なドライビングを堪能します。
その先の佐久間で延々走ってきたR152と別れ、1.5車線のR473を西に向かい愛知県入り。
ここから宿までの間、自身初めてとなる奥三河エリアへと走りこんでいきます。

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東栄町から、R151を北上。
完全2車線の快適な山間路で、対向車は多数走っているのに先行車は殆ど見当たらず、緩いワインディングを気持ちよく走っていきました。
長野県に入る手前で急坂屈曲路のK506を駆け上がり、茶臼山高原に出ます。
トイレ休憩の後に旧有料の茶臼山高原道路/K507を西に走りますが、道はいいのに先行車のおかげでチンタラ走行炸裂中、これでは何のためのグランド・ツーリングなのかわかりません。
で、途中の面ノ木峠からK80へとエスケイプ。
後続の赤いスポーツ・バイクと共に、ひたすら続く山道でカッ飛びダウン・ヒルを楽しみました。
R257を右折、クラクション&サム・アップでバイクに別れを告げ、愛知/岐阜県境の矢作川に沿ってK20を走ります。
これがまた絶佳なるワインディング・ステージで、奥三河の懐の深さに感じ入りつつ、休むことなくステアリングを切り続けていきました。

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本日の宿はこの矢作川沿いの小さな温泉地、笹戸温泉の「勇屋別館」。
夕刻の川を見下ろす部屋で荷を解き、貸切の内湯で今日一日の汗をゆっくりと流しました。
鮎の塩焼きや鯉の洗い、山菜の天ぷらやおひたしなどと言った山の幸をビールと共に腹へと収める浴衣姿の45歳。
楽しかった今日の走りを反芻し、明日も晴れて欲しいと願いつつ、早めの床に就くのでした。

本日の走行距離は、558km。
走行時間は9時間11分、平均速度は60.7km/hでした。

つづく。

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K

2年前の遠州遠征は消化不良でしたので、再挑戦したいですね。
そこを越えての奥三河、こちらも興味あるエリアです。

信州、群馬、伊豆、こういった走りのメッカ以外にも、
日本には数多くの素晴らしい土地がありますね。
そんな場所を旅するwata-GT、
ブラケット破損というネタ仕込みもあり(?)、
今回も楽しく拝見させていただきます。
by K (2011-05-09 23:47) 

yosi

wataさん、お久しぶりです。

きましたね、奥三河(喜)。
岐阜県東濃~奥三河のエリアは本当にただ走る事が大好きなドライバーやバイク乗りが好むマニアックな道がたくさんあってwataさんに是非とも走って欲しいと思ってました。
しかも途中で下栗の里を選んでくるトコロがニクいじゃありませんか。

足回りのトラブルもとりあえず大事に至らずなによりでした。

今回の記事は今まで以上に読むのが楽しみです!
by yosi (2011-05-10 00:17) 

つくばの松

始まりましたね~

恒例のGW(後の)ツーリング・・
今年はどこかと思っていたら、奥三河ですか。
私は日曜日軽井沢に行ったのですが、この時期の山は爽快でした。さぞそちら方面も気持ち良いでしょうね~

また、タダで旅気分に浸らさしていただきます・・笑
by つくばの松 (2011-05-10 06:19) 

こだま

こんにちは!
またまた、GTの季節ですね~

以前、今は白いアルピナ・ロードスターに乗る、酷道好男さんに連れて行かれた、県道83号~県道1号~国道151号~国道257号~浜名湖~鰻を思い出しました・・・

当時、全長5m超えのアウディS8に乗っていた私はHAMさんのB5と共に泣きながら付いて行ったのを覚えています(途中、3回Uターンあり・・・)。

しかし、ブラケットが折れて深沢さんのところで2時間で復活って、クルマもご主人様のことをよく分かっている壊れ方をしますね!!
by こだま (2011-05-10 06:34) 

wata

Kさん、こんにちは。

250円を200円に負けてもらった味噌タップリの芋串を頬張りながら、「台風直後!トラブル続出!遠州アドベンチャー・ドライブ!!」をしみじみと思い出していました(笑)。
しかし、この辺りは本当にいいですよ。
この日もトラブルによるタイム・ロスが無ければ天竜スーパー林道を走るつもりでいましたし、初めてとなる奥三河エリアもワインディングの宝庫で、再訪の必要性を強く感じました。
ちなみにですね、スタビライザー・ブラケットの破損はネタではございません。
ご承知おき下さい(汗)。

by wata (2011-05-10 21:28) 

wata

yosiさん、こんにちは。

いやはや参りました、奥三河(伏)。
20年ほど前、天竜川に沿ってK1を佐久間ダムまで延々と南下してきたことはありましたけど、それを除けば初走行のエリアなんです。
今回は茶臼山高原道路を軸にちょろっと走っただけですが、それでも奥三河の「濃さ」と「深さ」はかなりのモンだとお見受けしました。
改めて地図を見て思うのですが、この辺りはワインディング天国なんですねぇ。
はい、いずれまた走りに来ることは間違いないと思ってます(笑)。

by wata (2011-05-10 21:33) 

wata

つくばの松さん、こんにちは。

今年のゴールデン・ウィークも走って参りました。
カレンダー的には平日がわずか一日だけでしたけど、今回もまたスタートからゴールまで渋滞ゼロでございます。
軽井沢と奥三河とではおシャレ度に天と地ほどの開きがありますが(涙)、素晴らしく爽快な山の空気はいずれも同じだと思います。
なお、GTの記事は2日に1回程度のペースでアップしていく予定ですので、よろしければ引き続きおつきあい下さい。
例によって、内容は「ただ走ってるだけ」なんですけどね・・・(汗)。

by wata (2011-05-10 21:34) 

wata

こだまさん、こんにちは。

shi・・・いや(汗)、細井狭男さんのアバウトな先導で長野から浜松まで細くて狭い山道をひたすら南下した話、涙ながらにお聞きした覚えがあります。
その反動か、帰路の東名で「S8×B5」の超高速バトルが繰り広げられたとの話も・・・(震)。

トラブルには参りましたが、早い時間に、しかも深澤さんところに近い場所で壊れたのは、不幸中の幸いだったと思っています。
しかしながら、やっぱり壊れないのがイチバンです(汗)。

by wata (2011-05-10 21:35) 

shima

お呼びでしょうか。。。
懐かしいですね。流石にあの日は疲れ果てました。。。
しかし、トラブルは大変でしたね。でも全国にいざというときにたよりになるお知り合いがいてうらやましいです。それにしてもこのブラケットどうして割れてしまったんですかね?経年劣化?それともマランゴーニのようなタイヤを履いていたからベトベトなので路面との摩擦が大きく無理な力がスタビにかかっていた??とか。。大事に至らずよかったですね。
by shima (2011-05-11 16:42) 

wata

shimaさん、こんにちは。

いや、shimaさんを特定したつもりは・・・特定してますね、やっぱり(笑)。
で、トラブルには参りましたよ。
GSのリフトで割れたブラケットを見た瞬間、「自走できずにGT終了か・・・」と思いましたから(涙)。
でも仰るとおり、深澤自動車のサポートは本当に助かりました。

深澤社長の話では、スタビライザーのブラケット割れは「たまにある」とのこと。
H&R社のマウント・ブラケットがアルミ製だったのも一因かもしれませんが、純正品は鉄製なんでしょうかね?
よくわかりませんが、タイヤのせいで割れたワケでは無いと思います(汗)。

by wata (2011-05-11 21:15) 

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