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マランゴーニ・ミトス、7,036km。 [about ALPINA]

B3に「マランゴーニ・ミトス」と言う誰も知らないんじゃないか的なイタリア製のタイヤを履かせてから、3ヶ月が経過しました。
その間の走行距離は7,000km、それなりにあちこちを走らせたつもりですので、ここらでその印象などについて軽~く記しておこうと思います。

ただ最初に申し上げておきますが、タイヤの印象なんてもんは主観炸裂もいいところ。
メーカー/販売店の能書きや他人様の高評価をアテにして履いてみたら、自分の好みに合わなかった・・・ってなことはままあると思いますし、私もまたそんな経験をしています。
もちろん絶対評価なんぞ逆立ちしても不可能ですので、今回もまた、過去に履いたタイヤとの比較がベースとなっていることに留意願います。

ちなみにミトス以前にB3に履かせたタイヤは、以下の通りです。
■ミシュラン・パイロットスポーツ:約4セット
■ピレリ・Pゼロ ネロ:1セット
■ヨコハマ・アドバンスポーツ:1セット
■ネクセン・N3000:2セット
乗り味の好きな順に並べると、「Pゼロ ネロ>パイロットスポーツ>N3000>アドバンスポーツ」と言った感じですかね。

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・・・ま、そんなエクスキューズは置いといて(←置いとくのか?)、私は今のところミトスの乗り味が大変気に入っています。
アドバンスポーツは言うに及ばず、N3000よりも、ひょっとするとパイロットスポーツやPゼロ ネロより好きかもしれません。
かなりクセのあるタイヤなんですけどね。

ハイウェイ・クルーズやタウン・ライドに於いては、ミトスも含めてこれまで履いたタイヤに大きな差異は感じられません。
いずれのタイヤも同サイズ、「Y/(Y)レンジのスポーツ・タイヤ」と言う共通項がありますし、高速道路をまっすぐ走ったり街中をタラタラと流してるだけじゃ、違いがあっても私にゃわかりゃしないんだと思います(汗)。
ミトスが他の銘柄と明らかに異なる表情を見せるのは、山道に入ってからです。

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路面に粘りつくような、独特のグリップ感。
「啼かない」とか「滑らない」というワケでは無いのですが、熱を入れられたミトスのコンパウンドは、自身を溶かしながらアスファルトに喰らいつくようなイメージがあるのです。
実際、山道を走った後のトレッド面はリアルにベタベタしていますし、路上の微物を満遍なく貼りつけています。
さらにハードな走りをすると、溶けたコンパウンドが消しゴムのカスのようになってトレッドにへばりつくようになります。
最初にその様を目の当たりにしたときは魂消ましたが、もう慣れました(笑)。

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また、ステアを入れた際の「路面を蹴る感覚」もとても気に入っています。
中速S字ベンドなどでの素早いステアリングで顕著なのですが、コーナー外側のタイヤがグッと押し返してくるような、気持ちの良い反力が感じられるのです。
クルマの挙動はシャシー・セッティングに拠るところが大きいのでしょうけれど、ミトスを履くとこのフィーリングがまた実にイイ感じ。
ステア操作とスロットル操作とが上手くシンクロすると、アウト側の前後輪がアスファルトを蹴ってB3を曲げてくれ、その反力で次のコーナーへもスムーズにアプローチできるようなイメージがあります。
ちょうど、スキーで「外足荷重を意識してターンする」、あの感覚ですね(←ロクに滑れないだろ、オレ)。

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そんな楽しい乗り味のマランゴーニ・ミトスですが、やはり代償はあります。
それは、減ること。

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ミトスのUTQG/TREADWEAR指数は280、パイロットスポーツやネロの220よりもかなり上で、それなりに長持ちするだろうと思っていました。
しかし実際のところ、走行7,000kmでスリップ・サインまであと僅か。
フロントのショルダー部などは、パターンがすっかり消失してしまう有様です。
感覚的には、TREADWEAR180のアドバンスポーツ並みに減るタイヤだと思っています。

それともうひとつ、因果関係が定かでは無いのですが、燃費が悪化しました。
昨年の7月にB3のオンボード・コンピュータをリセットしてから今年の6月まで、22,000kmの平均燃費は9.8km/L。
ところがミトスに履き替えて7,000kmを加算した現在では、9.4km/Lまで低下しています。
この7,000kmの平均燃費を算出すると、8.3km/L。
単純計算ではありますが、ミトスを履いたら燃費が1.5km/Lもダウンしたことになります。
転がり抵抗が少なく履くだけで燃費が向上する「エコタイヤ」なるカテゴリーがありますが、路面に粘りつくマランゴーニ・ミトスは、その真逆のような気がしています(汗)。

なお、ミトスの名誉のために少々付け加えますと、タイヤの減りや燃費の悪化は、少なからず私の運転のせいでもあります。
前述の通り「走らせるのが楽しいタイヤ」なもんですから、ミトスを履いてからはついつい、余計にアクセルを踏んだりステアリングを回したりするようになっちゃったんですよねぇ。
以前と同じように走ってりゃ、もう少し減りも遅く燃費もここまで下がらなかっただろう・・・と悔やまれてなりません(涙)。

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ドライ・コンディションなら頑張ればまだ使えるとは思うのですが、雨の妙義山でツルツル・タイヤの威力に仰天した44歳は、その日のうちにタイヤ交換を決意。
と言うことで、減りと燃費は走り方でコントロールすることを前提とし、マランゴーニ・ミトスをもう1セット履いてみることにしました。
当然のことながら新品タイヤは所期の性能を発揮できませんが、長野・岐阜ツーリングでハイウェイやワインディングを1,000kmほど走らせているうちに、イイ感じの乗り味が戻ってきました。

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しかし3ヶ月/7,000kmで交換って、エンジン・オイルじゃないんだから・・・。
今回はもっと上手に走らせて、せめて10,000kmは使うようにする所存です(←ホントか?)。

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ball

結局もう1セットいかれましたか(笑)。結構お気に召されたようですね。
ブッシュ等の消耗品をキッチリしているコトが前提なのでしょうが、好みはあるものの、気持ちの良いドライビングには、やはりタイヤも大きく寄与もんなのですねぇ。
燃費が悪くなるって、他車種で履かれているオーナーさんも一往におっしゃっているようですよ。
参考になりました(礼)。
で、スデに1,000km走られましたか・・・・そうですか。
じゃ、残り6,000km切りましたから、次は何にされますか?(←早いだろ)





by ball (2010-09-30 20:29) 

hiro@のんのん

こんばんは。

笑わせていただきました。
オイル交換なみですか・・・
半年又は7000キロ交換推奨のタイヤって初めて聞きました (^o^)/~
by hiro@のんのん (2010-09-30 20:45) 

amataro

wataさん こんにちは

私もちょうど今履いているp-zeroの印象を鑑みていた所でした。 1万キロほど走って五分山ってところです。
思い返せば殆ど山道走っておらず、まっすぐな道ばっかり走っていればこんなもんですかねー

しかし7,000kmで交換とは、言われているようにオイル交換の度にタイヤ交換ですね
いやはや、重量級のE92に履かせたら消しゴムのようになくなる事必須です。。。。 一時検討していたので、人柱になっていただいて有難うございました(礼)

そして2セット目。。。
第2ラウンドのインプレも期待してます

by amataro (2010-09-30 21:06) 

wata

ballさん、こんにちは。

マランゴーニ・ミトス、何と言っても周囲で誰も履いていないのがポイントです(笑)。
しかしサーキットを走ったワケでも無いのに7,000kmで要交換、しかも履くだけで燃費が悪化するとは、このご時世に何ともアタマ悪すぎですよねぇ・・・。
が、価格も適正だと思いますし、このタイヤには「もう一度履いてみよう」と思わせる何かがあるんですよ。
燃費もトレッドウェアも走り方を改善すればもうちょっとマシになるでしょうから、今回は10,000kmを目指して頑張ります!

・・・って、10,000kmでも短いんじゃないか?(←その通り)

by wata (2010-09-30 22:04) 

wata

hiroさん、こんにちは。

笑っていただき、ありがとうございます。
私も思わず笑ってしまいましたし、一緒に走ってくれた方々もこの減りっぷりと溶けっぷりに気持ちよく笑っていただきました。

そう、マランゴーニ・ミトスは、みんなを笑顔にするタイヤなのです(←いや違う)。

by wata (2010-09-30 22:05) 

wata

amataroさん、こんにちは。

記事にも書きましたが、減りの早さはドライバーのせいでもあります。
私、どうしてもタイヤに頼った走り方をしてしまうんですよねぇ・・・。
少ない舵角でスムーズにコーナーを回ることができれば、タイヤに余計な負担をかけることも無く、結果として長持ちしてくれるのだろうと思っています。

でもね、やっぱりおもろいんですよこのタイヤ。
他人様には決して薦めませんし、この次に履くかどうかもわかりませんが、今回もまた楽しんで走ろうと思ってます。

by wata (2010-09-30 22:06) 

哀愁ボーイ

またマランゴーニにされたのですね。
私も韓国製と迷ったのですが、最近マランゴーニに履き替えました。
wataさんの、このブログのおかげです。

やっぱり燃費的には?ですね。
それと道路状態によっては、ちょっと煩いと感じる時が有ります。
ですが値段を考えると、十分満足しています。

私のマランゴーニは、絶対10,000km以上は持つと思います。
by 哀愁ボーイ (2010-09-30 23:42) 

獅子まる

wataさんこんにちは。

それにしてもOILサイクルと同じミトスには驚きました。
価格からすれば、走りも楽しめて、回りも笑顔にさせるパフォーマンスぶり
に納得するのですが。←するのか?

走り方の変化で耐久性が向上するか、今後の実験結果も楽しみです。
by 獅子まる (2010-10-01 12:38) 

zdm1929

こんにちは(^^)
先日はありがとうございましたm(_ _)m

マランゴーニミトス、なかなか興味をそそられるタイヤですね♪ お値段も魅力的ですし(^^)
ご覧いただきましたとおり、ウチの330も3万キロ使った例の怪しいタイヤがついに寿命を迎えているので、楽しそうなタイヤ考えてみようと思います。
えぇ、頃合よく明日から食っちゃ寝の1週間を大手をふるって送ることができますので(笑泣)
by zdm1929 (2010-10-01 15:47) 

wata

哀愁ボーイさん、こんにちは。

先日の長野・岐阜ツーリングで、「後から来られた白のB3がミトスを履いていた」と聞いていましたが、やはり!
いやはや、自分以外に履いてる人がいるとはビックリです。
好き嫌いの分かれそうなタイヤなんですけど、果たしてどうでしょうか。
「ウチのタイヤはそんなに減らんぞ!」・・・と、私のところにマランゴーニ社からクレームが来ないよう、是非とも長持ちさせてやって下さい(伏)。

by wata (2010-10-01 20:46) 

wata

獅子まるさん、こんにちは。

ちょうど今年のクソ暑い夏にB3をガンガン走らせたため、ミトスのライフはさらに短くなったような気がしています。
これからの季節、走らせ方に気をつければもう少し長持ちするんじゃないかと思います。
7,000kmでここまで減ったのには仰天しましたが、記事に書いたとおりワインディングでの楽しさはピカイチですからね!
・・・とか何とか言って調子に乗って走るから、減るんですよね(涙)。

by wata (2010-10-01 20:47) 

wata

zdm1929さん、こんにちは。

ファイアストンのスポーツ・タイヤ、3万km経過後にもかかわらず、ハイウェイやビーナスライン、開田高原などをガンガン走れて素晴らしいですよね。
あの走りはタイヤの能力だけでなく、やはり330iのシャシー・セッティングやzdm1929さんのスキルの賜物だと思います。
マランゴーニ・ミトスは実におもろいタイヤだとは思うのですが、やっぱりお勧めは致しません。
「これもネタのひとつ」と割り切って履いてみるのであれば、止めはしませんけどね(笑)。

by wata (2010-10-01 20:48) 

sako

こんばんは♪

まさに消しゴムのカスとは的を得た表現ですネ(笑)
岐阜オフメンバーの中で履いてみる人が必ず出る気がします。

2枚の走行写真の雰囲気バツグンです♪
by sako (2010-10-01 22:27) 

wata

sakoさん、こんにちは。

いやホント、ハードに走ると消しゴムのカス状態になるんですよねぇ。
知名度ゼロのそんなタイヤなのに、履く人なんているんでしょうか?(汗)

2枚目の写真はブレまくりでピントもどこにあるのか全く不明です。
こんなもんを載せてはいけないと思うのですが、今後とも似たようなボケ&ブレ写真が掲載される見込みです。
ご容赦下さい(伏)。

by wata (2010-10-03 17:25) 

iwa

初めまして。
当方最近ランサーエボリューションⅨを購入し乗っているiwaという者です。
自分もこちらのブログを拝見させていただきミトスを購入、エボに装着させました。このタイヤ、中々いいですね。
TREADWEAR指数から今まで履いた事あるタイヤだと概ねS.driveやフェデラル SS595と同等か・・・?と予測しておりましたが、
装着して皮剥き兼性能テストの為に峠に持ち込んだのですが、
それらよりもう一段上な感じの粘るようなグリップ感に驚きました。
そして更に驚いたのが「結構喰うなぁ。ええ買い物したわー」と思いながら
走っていると路面の砂を巻き上げる音がしだしたので「こ、これはハイグリップラジアルやSタイヤ特有の現象・・・。まさか・・・。」と思い車を止めて
タイヤを触ってみると、以前の車で履いていたAD07を彷彿とさせる
ネバネバした感触&溶けたタイヤ粕がへばり付いた光景に
「ひょっとしてこれはイタリアのハイグリップラジアルなのか!?だとしたらむちゃくちゃ安くないか!?」と戦慄しましたw

マランゴーニ・・・恐るべし・・・。
by iwa (2010-11-30 22:47) 

wata

iwaさん、はじめまして。

ようこそお越しくださいました。
こんな感じでグダグダと書き殴ってるBlogなんですけど(汗)、よろしければ引き続きお立ち寄り下さい。

ランサー・エボリューションにお乗りなんですね!
峠道でランエボがB3のバック・ミラーにチラリとでも映ったら即座にハザード出して停まりますが(汗)、iwaさんもミトスを履かせているんですね。
私もこれまでに履いたどのタイヤにも似ていないミトスを大変気に入っています。
「粘るようなグリップ」とは良く言いますが、実際に粘ってるんですよねぇ(笑)。
その代わり調子に乗って走らせまくると、TREADWEAR指数を完全に無視して減りまくります、このタイヤ。
私のようなヘナチョコ・ドライバーがB3を走らせて7,000kmで交換でしたので、ランエボの責めに耐えられるのは5,000kmぐらいでしょうか・・・。

そう言った意味でも恐るべきタイヤだと思います、マランゴーニ・ミトス(汗)。

by wata (2010-11-30 23:15) 

iwa

追記:ミトス履かせて3週間くらい経ちました。
その間3回ほど峠に行きましたが、グリップの良さに調子に乗って
熱入れてガシガシ走ってると目に見えて減ってますw
特に溶け方が壮絶でタイヤ粕がへばり付きまくり(笑)
今日なんかは石どころか落ち葉まで拾って帰ってきました。
真剣に「これSタイヤのコンパウンド使って作ってるんちゃうの・・・?」と
思ってしまいます。

個人的にオートウェイはこのタイヤの位置付け間違ってると思います。
静粛性もそれなり、サイドウォールも硬く乗り心地も決して良くは無いので
「コンフォートスポーツ」ではなく「イタリアン・リアルスポーツタイヤ」として売り出すべきです!!

今のうちから次のタイヤ考えておいた方がよさそうですね。
最近スーパーGTで活躍中、評価も鰻上りのハンコックが気になるので
Ventus V8 RSでも入れてみますか・・・。
by iwa (2010-12-12 20:42) 

wata

iwaさん、こんにちは。

そうですね、熱を入れて走ると大変楽しいのですが、その代償も実にわかり易いタイヤだと思います。
同じマランゴーニ社でゼータ・リネアというタイヤがあり、見た目のイメージからオートウェイではスポーツ度を「ゼータ・リネア>ミトス」としているのでしょう。
実際に履いて走らせないと、このタイヤのキャラクターは理解できないかもしれませんね。
マランゴーニのパンフレットではミトスの方がスポーティな位置づけになってますし、仰るとおり、ミトスはかなりとんがったスポーツ・タイヤだと思います。

ちなみに2セット目のミトスは、約10,000kmとなりました。
やっぱり、冬場のほうが減らないみたいです(笑)。

by wata (2010-12-12 22:00) 

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