フロント・タイヤ、激減。

B3のタイヤを交換したのはちょうど半年前、今年の6月のこと。
銘柄は引き続きミシュラン・パイロットスポーツです。
実はあまりカネがなかったこともあって、フロントは中古で手に入れたタイヤを履かせていました。
やや片減りしていたものの八分山といった感じで、「しめしめ、コレはなかなかの掘り出しモノだぞ」などと独りほくそ笑んでおりました。

ところがこのフロント・タイヤ、めちゃめちゃ減りが早いのです。
記憶を辿っても、こんな勢いで減っていくタイヤは履いたことがありません。
一方で、同時に交換したリア・タイヤは順当に減っているようです。
リアは新品ですし、フロントとリアでは減り方が違うのは当然ですが、それを差し引いても驚くほどの減りっぷりを見せるフロント・タイヤ。
特にここ最近のドライブで一気に磨耗が進み、12月3日の箱根-伊豆ドライブの際には、ハーフ・ウェットの路面をかなりヒヤヒヤしながら走らせていました。

で、17日の伊豆ドライブにおいてはもう完全にダメダメ状態。
ドライ路面でもすぐにスキール音が鳴り響き、後ろを走っていたKさんも思わず苦笑い。
ウェット・コンディションの西伊豆スカイラインにおいては、極端に低下したステアリング・インフォメーションのために中高速コーナーが非常に恐ろしく感じられ、速度を落とさざるを得ませんでした。


この日は集合場所の海老名SAを初め、クルマを停める度にフロント・タイヤをチェックしていたのですが、目に見えて減っていくのがわかります。
特に元から片減りしていた内側の磨耗は物凄く、海老名SAでは表皮の下のゴムが少し露出している状況。
本来はこれだけでも既に「失格」なのですが、西伊豆スカイライン走破直後は下のゴムが完全に出てきてしまっており、層状になっていました。
うーん、ミルフィーユみたいだ・・・（←おい）。

何を隠そうこの中古タイヤ、銘柄/サイズは同一ながら製品としては別の扱いとなっているポルシェ承認タイプ。
いわゆる「Nタイヤ」と言うヤツでした。
詳しいことはわからないのですが、このタイヤはRRスポーツカーであるポルシェ（のフロント）に装着されるべくして開発されたモノのようです。
FR車が履くタイヤとは要求される性能がかなり違うであろうことは容易に想像がつきますし、トレッド・パターンからして微妙に違ってます。
MTさんと一緒になってあれこれ推測してみたのですが、特に荷重のかかり方の違いが大きいはずなので、そう考えるとFR車に履かせれば減りが早いのは当然なんじゃないかと。

もちろん、減り方だけが問題ということではないのでしょう。
新品/中古は別にしても、フロントにのみNタイヤを履かせていた私のB3は、その本来持っているパフォーマンスを正しく発揮できていなかった可能性があります。
サスペンションを新調し、アライメントを調整してずいぶん良くなったと思っていたのですが、本当の良さはタイヤを正しく履かせないとわからないのかもしれません。

浅いなぁ、オレ・・・（涙）。

ちなみにミシュランのホームページを見る限り、Nタイヤをポルシェ以外に履かせてはならないとは書かれていません。
あくまで「ポルシェ承認タイプ」であり、「ポルシェ専用タイヤ」ではありませんからね。
最大荷重値も同じ560kgなので、B3に履かせているのがキケンであるということもなさそうです。

ただ、同一車輌でNタイヤと非Nタイヤとを混在させてはいけない、と記載されていました。
しかも、赤い字で・・・。

私のB3は4本ともパイロットスポーツでありながら、フロントのみNタイヤ。
リアはスター・マーキング、すなわち★印付きのBMW承認タイプ。
・・・そう、思いっきり「混在」してるのです（汗）。
まぁ混在してても普通に走れるのですが、メーカーにそう言われるとなんだかやっぱり気持ち悪いですね・・・。

なお、私はポルシェを所有したことがないのでNタイヤについては正直よくわかってません。
このあたり、ご存知の方がいらっしゃればご教授いただけると助かります。

かなり遅きに失した感は否めませんが、新品のフロント・タイヤは既にオーダーしてあります。
ミシュラン・パイロットスポーツ、225/40ZR18。
ちなみにオーダーの際、「くれぐれもBMW承認タイプで」としつこいぐらい念を押したのは言うまでもありません（笑）。

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ということで、今はタイヤ交換の作業中。
カー・ショップの待合室でこの記事を書いているところです。
今朝届いた2本のタイヤは、間違いなくスター・マーキング仕様でした（笑）。
交換が終わり次第、皮むきのためにハイウェイを100km程度走ってくる予定です。
これにて足回りの懸案事項は全て解決。
当面、安心して走らせることができます。

コメント 14

WATAさん、こんにちは。やっぱりNタイヤって減りが早いのですかね？しかし走行距離から考えると私には謎だらけです。スターマーキングは知りませんでした。所謂、アルピナコンパウンド仕様とは別物ですか？勉強になります。WATAさんとしてはやはりミシュラン党なのですか？私はショップの勧めでポテンザRE050にしたのですが好みよりも少しばかり硬い感じがしました。
by ゼン (2006-12-23 10:48) 

ゼンさん、こんにちは。

八分山程度はあったとは言え、もともと中古のタイヤでしたからね。
リアより先になくなるのは当たり前ですが、それにしても磨耗のペースが早くてビックリでした。
RR（若しくはMR）であるポルシェに履かせた場合は、こんなペースで減ることはないのではないかと推察しています。

「スター・マーキング」なんてカッコつけて言ってますが、要はBMWが承認しているタイヤのコトですね。
サイド・ウォールに「★」印がついていますので、見ればそれとわかります。
逆に「アルピナコンパウンド仕様」については、その存在すら全く知らないのですが･･･。

私は特段ミシュラン党というワケではありませんよ（笑）。
まぁALPINAが指定していますし、B3に履いているパイロットスポーツもE36/M3に履いていたMXX3も素晴らしいタイヤだと思ってますので、今もミシュランにしているといった次第です。
ただ、もはや基本設計が新しいとは言えないパイロットスポーツは、今回が最後かなとは思っています。

RE050もかなりいいタイヤのようですね。
ポテンザと言うよりは、S-02の流れを汲むプレミアム・スポーツ・タイヤとのイメージがあります。
次回の交換時には、PS2やコンチネンタル・スポーツコンタクト2とともに候補の一つに考えています。
by wata (2006-12-23 11:38) 

wataさん、こんにちは。
Pに乗っていましたが、Nタイヤぜんぜん知りませんでした。確かピレリーがついていたと思います。(テキトーな性格ですので・・・詳しく分かりません)
激減はこういう事だったんですね。勉強になります。(恐るべしNタイヤ)
050の性能は最近気に入ってきました。安心して走れます。
PS2も興味ありですが、次も050にすると思います。
今度こそ最強wataさん誕生ですね。(笑)
by k7 (2006-12-23 12:05) 

wataさん、はじめまして。
k7さんのページから来させてもらってます。
wataさんのB3でのドライブの記録を拝見させてもらうと勉強になることばかりです。

Nタイヤについては、以前Pディーラーのセールスと話したことがありますが彼も良く分かっていない状況でした。
今後良い情報があればご連絡しますね。

次回交換時にPS2もその候補に挙げておられるようですので、是非PS2も履いてみてください。私はB3SのタイヤはPS2しか知りませんので、wataさんの所見が気になります。
by koji (2006-12-23 12:40) 

k7さん、こんにちは。

「最強wataさん」というのがなんだか全く意味不明ですが･･･（汗）。
ま、とりあえず「最強」とは言わないまでもコレで「普通」にはなりました（笑）。

ピレリもP-ZERO ROSSOなどにはNタイヤがラインアップされているようですので、k7さんが乗られていたポルシェもNタイヤを履いていたのかもしれませんね。
激減の要因についてはあくまで推測の域を出ませんが、いずれにせよ私も今回の事象で初めてNタイヤの存在を知った次第です。

RE050はやはりイイんですね。
次回の交換まではまだまだ間がありますが、機会があればまた印象などお聞かせください。
by wata (2006-12-23 13:11) 

kojiさん、はじめまして。
ようこそお越しくださいました。
こんな調子でテキトーに書いている駄Blogではありますが、よろしければ今後も是非お立ち寄りください。

実はkojiさんの（だと思われる）Blog、毎日チェックさせていただいてます。
私は会員ではないのでコメントすることはできないのですが、いつも楽しみにしているんですよ。
お互い、楽しく書いていきましょうね。

PS2は名前からしてパイロットスポーツ（以下「PS」）の後継モデルだと思っていましたが、未だにPSが並行生産されているところを見ると、PSの上位モデルと見たほうがいいのかな、と思ってます。
ちなみに今回履いたPSは2006年6月度のフランス製造分でした。

なので、やはり名実ともにミシュランのフラッグ・シップ・モデルであるPS2のほうが高性能なのだろうと思います。
値段もその分、お高いですしね（笑）。

E46/M3でPSとPS2を両方経験している友人によると、やはりPS2のほうが良いとのことです。
特にウェット・グリップに差があるとのことですので、PSのウェット性能に十分満足している私としても、その点は羨ましい限りです。
http://blogs.dion.ne.jp/osm/archives/3492977.html#comments
by wata (2006-12-23 13:47) 

こんにちは！
世間では祭日ですが親会社が稼動している関係上、20時まで通常勤務です（涙）。

なるほど、フロントタイヤの磨耗にはそういう事情があったんですね！
Nタイヤの件は勉強になりました。
ヤフオ●などでタイヤ購入するときに気をつけなきゃです（笑）。

私も暮れにタイヤ交換の予定ですが、その銘柄はダンロップのグラスピックDS2・・・
スタッドレスタイヤです（毎日の通勤に使っているので・・・汗）。
必然的に冬季は走りは封印となってしまいます（苦笑）。

ただ、今履いているタイヤがダメダメなので春先を見越して先日、ヤフ●クでリアタイヤをGETしました。
フロントは？と言うと前車履いていたタイヤ（7〜8部山くらい）があるので使いまわし予定です（汗）。
ちなみに銘柄は昨年発売されたSP SPORT MAXXです。
一応、ダンロップのフラッグシップタイヤらしいです（笑）。

本当は私もPS2が欲しいんですが、お金が・・・（以下略）
by ダブルK (2006-12-23 16:40) 

ピレリのP-ZEROにもNタイヤがあるんですね。
私も以前911(930)に乗っていたときにP-ZERO使ったことがありましたが、当時の印象は『ハイグリップだけど減る。』と言うものでした。（もう、十数年前のことで、それがNタイヤだったのか、当時Nタイヤがあったのかどうか知らないのですが）
もしかするとNタイヤとはそういうものなのかもしれませんね。（妄想）
by koji (2006-12-23 17:28) 

ダブルKさん、こんにちは。

お仕事、ご苦労様でございます･･･。
･･･ということは、職場からコメントいただいているってコトですね（笑）。

私がNタイヤを入手したのは、まさにYahoo!オークションでしたよ（笑）。
四輪を新品で買えるカネもなく、かと言って交換しないワケにもいきませんでしたので、まぁ1年ぐらいは走れるだろうと思って落札しました。
が、結果は既出の通りです（涙）。

SP SPORT MAXXは、M3Cの時に購入を検討したことがあります。
SP9000の後継モデルですから、やはりプレミアム・セグメントのスポーツ・タイヤですよね。
当時は出たばかりでやはり高くて買えず、結局P-ZERO NEROを履かせました。

M3Cは、札幌で2年間暮らしていたときにも乗っていました。
冬に履いていたのはM3純正ホイール+ミシュラン・DRICEでしたが、こいつも中古でしたよ（笑）。
by wata (2006-12-23 20:36) 

kojiさん

P-ZEROといえば、昔から高性能タイヤの代名詞ですね。
現在でもROSSOはポルシェやフェラーリ、ランボルギーニなどに新車装着されているといいますから、凄いんだと思います。
ただしNタイヤに限らず、減るのは速いらしいですね･･･。

私のような一介のオーナー・ドライバーにとっては、ロング・ライフ性能も重要なファクターの一つです。
なので、グリップ力やレスポンスに優れていても、すぐ減るようなタイヤは装着の候補に挙がったことはありません（笑）。
by wata (2006-12-23 20:51) 

wataさん、こんばんは
私の所有していたC２、GT３ともP-ZEROのNタヤでした。
ちなにみNの後に0とか1とかの数字があったと思われますが、
それはバージョンアップの数字です。古くからある銘柄で新しい車種に適応した銘柄などはN3とかN4になっています。
ポルシェ専門誌に掲載されていた記事によればNタイヤとはポルシェからの仕様書に沿って開発されたタイヤに付加される技術承認マークでBMWの★と同じですね。その記事によるとポルシェの場合は特にリアにかかる大荷重に耐えうるように専用設計されているようでBSの050などはサイドウォールに使用する材質や溝の深さまで他メーカー用とは違うようです。
これは憶測ですが、wataさんのフロントタイヤの減りが早かったのもやはり専用設計のせいではないでしょうか？、Pの場合やはりRRの性質上、B3などのFRに比べるとフロントに掛かる荷重が少ないですよね、と言う事はFRに比べてフロントタイヤの内圧が上がりにくいので面圧も上がらない=路面との摩擦熱がFRに比べて低くなる...であればフロントはソフトめのコンパウンドを採用して低い温度でもグリップするようにする。と考えるとALPINAのように柔らか目の足回りで荷重移動の大きい車に装着すれば当然著しく減りが早くなる...と想像します。もしかしたら夏場の峠などでグリップしすぎたり後半タレてきた事はありませんでしたか？カートのスリックなんかはこれが顕著に解ります。
Pに乗っていたころは特になにも感じませんでしたが、やはり専用設計というのはバランスをちゃんと考えているのですね。タイヤメーカーが威信をかけて取得するのも納得です。
wataさんにとっては大変お気の毒な事でしたが、非常に参考になりました。
新しいタイヤでキレが戻るとイイですね。
by WT (2006-12-23 23:11) 

wataさん、こんばんは！
そういう事だったのですね。
僕のＰはBS S-02(Nタイヤ）でした。
リア２回に対してフロント１回交換ってとこでしょうか。リアのトラクション＆ウエイトが大きい分、フロントは軽く、横っ飛びするため舗装の悪い高速ではとてもじゃないけど跳ばせない車でした。
はっきり言ってとても素人が楽しめるものではなく、緊張の連続でしたね。
その欠点を減らすために特殊なコンパウンドを使っているのかと思われます。
多分、タイヤ交換でＢ３のハンドリングが変わるかもしれませんよね。
より良くなればいいですね！
またのコメントを楽しみにしております。
by mtm (2006-12-24 02:00) 

WTさん、こんにちは。

うーん、なるほど。
いや、非常にわかりやすく解説していただきありがとうございます。
あまり荷重がかからない前提でグリップするように設計されたRR車のフロント用タイヤに、FR車で荷重をかけて走ってたワケですから、そりゃ減って当たり前ってコトですね。
漠然と思っていたことが裏打ちされたようで、納得です。

中古とは言え、履かせた当初はグリップ感に問題はありませんでした。
むしろ、ポルシェ用なんだからスター・マーキングよりもよく食い付くかも、なんて思ってたくらいです（妄想かもしれませんが）。
でも減り始めたら途端にダメになりました。
特にウェット・グリップの低下は著しく、フロントからスーッとアウトへ出て行くのには正直参りましたよ。
ま、Nタイヤにしろ★タイヤにしろ、そうなる前にさっさと交換しろってコトですね（笑）。
by wata (2006-12-24 17:18) 

mtmさん、こんにちは。

そういう事だったんですよ（笑）。
しかしmtmさんのS-02にしろWTさんのP-ZEROにしろ、特にリア・タイヤの剛性（と値段）は凄かったんでしょうね。
それでも圧倒的にリアのほうが減るワケですから、やはりFR車とは根本的に違うんですね。
ポルシェもだいぶ乗りやすくなってきたと言われているようですが、それでもやはりRR故の特性を理解した上で走らせないと危ないってことなのでしょうか･･･。
チンタラ走らせている分にはイイのでしょうが、ポルシェを速く走らせるにはドライバーにも相応のウデが求められるのでしょうね。
うーん、BMWでよかった（笑）。

今日の関東地方は素晴らしい晴天でした。
･･･で、私のB3はハイウェイでもワインディングでも全く問題なく楽しく走れるクルマに戻ったことを、この場を借りてご報告申し上げる次第です（笑）。
by wata (2006-12-24 17:49)